「げんじぶ」大倉空人、ホラー映画で母をウザがる主人公役も実の母とはハグする関係

ダンスボーカルユニット・原因は自分にある。の大倉空人(21)がホラー映画『ヒッチハイク』(7月7日公開)で映画初主演を果たした。実は大倉はホラーが大の苦手。しかし、今年挑戦したいものを聞くと、ホラーより絶叫しそうな、あるものを挙げた。

ホラー映画『ヒッチハイク』で主演を務めた、原因は自分にある。の大倉空人【写真:山口比佐夫】
ホラー映画『ヒッチハイク』で主演を務めた、原因は自分にある。の大倉空人【写真:山口比佐夫】

ホラー映画『ヒッチハイク』(7月7日公開)で映画初主演

 ダンスボーカルユニット・原因は自分にある。の大倉空人(21)がホラー映画『ヒッチハイク』(7月7日公開)で映画初主演を果たした。実は大倉はホラーが大の苦手。しかし、今年挑戦したいものを聞くと、ホラーより絶叫しそうな、あるものを挙げた。(取材・文=平辻哲也)

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 本作は都市伝説でも最恐と言われるエピソードの映画化。辺ぴな山道でヒッチハイクをしたばかりに、狂気の一家に追われる若者たちの恐怖体験を描く。『きさらぎ駅』の脚本・宮本武史、『コープスパーティー』の山田雅史監督がメガホンを取った。

 大倉が演じたのは、母親の過干渉にうんざりし、悪友とともにヒッチハイクの旅に出た若者、健。しかし、楽しいはずの旅は一転。快く乗せてくれたキャンピングカーの一家の父ジョージ(川崎麻世)は、カウボーイの格好をした不気味な存在だった……。

 念願の初主演だったが、ホラーは大の苦手だったという。

「小学生の頃、『ジョーズ』と『キョンシー』を見てトラウマになったんです。自分は湘南近くに住んでいるので、サメは本当に怖かったですし、特にトラウマになってしまったのが『キョンシー』。影を踏まれると、動けなくなるなんて、本当に怖い。以来、お化け屋敷にも入ったことがなくて、いつも外で待機組でした。でも、怖がる方の役なので、そこは素直にお芝居ができました」と笑う。

 撮影は昨年12月、群馬県伊香保温泉周辺。極寒だったが、楽屋にはストーブもあって、温かく、同年代の共演者とも和気あいあいだったという。

「母からはお祓いに行ってきなさいと言われたのですが、撮影前は行けなかったので、コンビニで食塩の瓶を買って行きました。元々、霊感はないし、鈍感だったので、怖い体験はなかったです。僕は、ヒッチハイクは絶対やりません。見知らぬ人の車に乗るなんて、怖いですから。お祓いも終わってから母と行きました」

 大倉自身は主人公とは違って、母親とは仲がよい。

「小6まで水泳をやっていたんですけど、母は自主練習にも付き合ってくれましたし、今の活動ができているのも、母のおかげ。大きくなっても、ハグをしたり、愛情が深いんです。その分、けんかもよくします。今でも、『彼女かよ』と思うくらいに頻繁にLINEをくれるんです。この役が決まった時も、『マジ?やるじゃん』とLINEをくれました。きっとこの記事も読んでいるので、母には『感謝しかない』と書いてください(笑)。自分は何でも思い込んでから演じるタイプなので、何度も心の中でウザいウザいと言いながら、役に入っていきました」

 初主演に当たっては、座長としても振る舞おうとした。

「形から入るタイプなので、まずは尊敬している菅田将暉さんの主演作のメイキングを見ました。クランクアップの時に握手していたので、僕もクランクアップの時に共演者の方と握手させてもらいました。川崎さんからは『お芝居マジでいいから自信持って頑張って』と言って頂けたのはうれしかったです」

 他にも『警視庁ゼロ係~生活安全課なんでも相談室~SEASON5』で共演した小泉孝太郎の振る舞い、周囲との接し方も参考にした。「小泉さんは笑顔が素敵で、明るい。そこからにじみ出る安心感みたいなものを感じていたので、真似したいなと思っていました」

 初主演をやり遂げたことは大きな自信にもなった。

「自分が出ている作品は毎回チェックするんですが、周りの意見を聞きながら、以前よりも成長したなかなという部分もありましたし、反省する部分もありました。その上で次にこうしたい、ということが見えてきました。俳優はいろんなキャラクターになれるので、面白い。ほめられると達成感もあります」

現在は音楽活動と俳優業を両立している【写真:山口比佐夫】
現在は音楽活動と俳優業を両立している【写真:山口比佐夫】

芸能活動9年目、途中で味わった挫折とは

 小6の終わりに現事務所にスカウトされ、芸能活動は9年目。途中、挫折も味わった。

「中2の時は調子に乗ってしまった時期でした。周りに芸能活動する人もいなかったですし、EBiDANの研究生の中では歌も歌えて、踊れる方だったので、オレ、無敵という感じだったんですが、BATTLE BOYSという選抜企画が始まって、(第1弾メンバーには入れず)、悔しい思いもしましたし、EBiDAN自体の実力も上がって、そこについていけてなく落ち込んだ時期もありました」

 2018年には7人組ダンスボーカルグループ・原因は自分にある。のメンバーとなり、現在は音楽活動と俳優業を両立させている。

「菅田将暉さん、事務所の先輩でもある北村匠海さん、M!LKの佐野勇斗さんも音楽、俳優として活動されています。もともとEBiDANは俳優も音楽もやる集団なので、自分も先輩たちのように活動したいという気持ちは年々、強くなっています。もともと意思は固い方なんです。水泳も8年間続けて、一時は北島康介さんを目指して、平泳ぎで金メダルを取るつもりで頑張っていた時期もありましたし、高2から高3にかけて1年間、ダイエットをして、13キロやせたこともあったんです。ただ、一つ不安なことがあると、全部が不安になってしまうんです」

 ホラー映画は苦手、人生で一番怖かったのは「小学生の時に大きな犬に吠えられたこと」と語るが、今年挑戦したいことを聞くと、「日本一のバンジージャンプ(岐阜バンジー=高さ215メートル)をやってみたい」と即答する。

「去年は日本2位の茨城・竜神バンジー(高さ100メートル)を飛べたんです。僕は水泳で飛び込み台もやっていたんで、同じ感覚なんです。あとはスカイダイビングもやってみたい」。仕事面ではドラマ3本、映画2本、舞台1本と具体的な目標を立てており、公私ともに大きな飛躍を見せてくれそうだ。

□大倉空人(おおくら・たかと)2002年4月12日生まれ。神奈川県出身。2015年にスカウトされ所属。2019年CX『モトカレマニア』にレギュラー出演し、俳優としてデビューを果たす。現在は、ダンスボーカルグループ・原因は自分にある。のメンバーとしても活動中。俳優、レポーター、歌手としても幅広く活動を広げる。6月4日公開映画『レッドブリッジ』『レッドブリッジ ビギニング』では、初めてアクションシーンを経験した。出演作として、ABC『ひともんちゃくなら喜んで!』(23)、NTV『ムチャブリ!わたしが社長になるなんて』(22)、『FAKEOTION -たったひとつの願い-』(21)、TX『警視庁ゼロ係~生活安全課なんでも相談室~SEASON5』(21)など。7月から放送されるドラマ、BS-TBS『怪談新耳袋 暗黒』にも出演が決まっている。

ヘアメイク:Takuya Masuzawa
スタイリスト:TAKURO

※川崎麻世の「崎」の正式表記は「たつさき」

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