「有村架純は『えー、これで終わり?』と言った」リモート映画の撮影秘話

行定勲監督が発表したリモート撮影によるショートムービー「きょうのできごと a day in the home」(YouTubeで配信中)は柄本佑、有村架純らが出演し、高校時代の仲間がコロナによる外出自粛の中、Zoom飲み会をするというストーリー。有村扮するヒロインが「家にいろ!」と呼びかける。リモート撮影は実際、どのように行われたのか? 行定監督に聞いた。

行定監督と有村架純
行定監督と有村架純

行定勲監督、単独インタビュー・後編、ショートムービー「きょうのできごと a day in the home」配信中

 行定勲監督が発表したリモート撮影によるショートムービー「きょうのできごと a day in the home」(YouTubeで配信中)は柄本佑、有村架純らが出演し、高校時代の仲間がコロナによる外出自粛の中、Zoom飲み会をするというストーリー。有村扮するヒロインが「家にいろ!」と呼びかける。リモート撮影は実際、どのように行われたのか? 行定監督に聞いた。

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――「カメラを止めるな!」の上田慎一郎監督や斎藤工もリモートでの映画製作を発表していますが、一番乗りで配信までこぎつけました。このスピード感がすごいです。

「リモートで映画を作るというのは、誰もが考えつくことだとは思うんですけども、最初にできたのはよかったと思います。どんな映画を作っても、完璧はないし、自信もないわけです。ものすごいスピードで、これだけのキャストを集められた。ほかにも、やりたいと手を挙げてくれた方もいたのですが、こういう時は仕事をさせないとか、事務所の方針もありました。いろんな思いがある中、この段階で、特に信頼できる役者たちが集まってくれたのは非常にありがたかった。やっぱり、名を馳せている役者たちは本当にすごいと思いました。台本を渡されて、1週間もない中で、いろんなことを考えて、仕込んでくれました。頼もしいです」

――撮影は一発録りですか。

「そうですね。通して演技をしてもらっています。撮影には(Web会議ツールの)Zoomの録画機能を使っています。だから、本当に一般の人がZoom飲み会しているのと同じ。本当に、Zoom飲み会をしたものを録画しているテイですね」

――たまに音声が途切れたりする。これがリアルでした。普通にZoom飲み会をしていても、そういうことってありますから。あれは演出ですか。

「リアルです(笑)。浅香のマイクの帯域が狭くて、たまに音が拾えなかった。彼も演技しながら動くので、余計に。それが逆によかったと思っています。音が聞こえなくなると、『なになに?』とみんなが顔を近づけることになるから。あれがいい。オンラインとなると、聞こえないというのは、実際に会えていた頃はよかったなと思えるんじゃないかと思えます」

――撮影の雰囲気はどんな感じでしたか。

「みんな、リラックしてましたよ。雰囲気は良かった。ある意味、一発撮りって撮る側も緊張しますが、本当に面白く見れました。芝居が終わると、役者たちも残念そうで、架純ちゃんも『えー、これで終わり』と言っていました」

次のページへ (2/2) 役者には「今こそ力試しだよ」と言った
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