「打撃の9割が見えている」 2度対戦した志朗が証言、那須川天心の常人離れした動体視力

“神童”那須川天心と2度対戦した男・志朗(BeWELL キックボクシングジム)。4月8日に東京・有明アリーナでプロボクシングデビューを控える天心は通用するのか。ボクシングジムでも練習をする“孤高の賢者”に話を聞いた。

那須川天心【写真:山口比佐夫】
那須川天心【写真:山口比佐夫】

普通の選手なら「5割くらい見えていればいい」

“神童”那須川天心と2度対戦した男・志朗(BeWELL キックボクシングジム)。4月8日に東京・有明アリーナでプロボクシングデビューを控える天心は通用するのか。ボクシングジムでも練習をする“孤高の賢者”に話を聞いた。

 昨年6月19日に行われた「THE MATCH 2022」で武尊と“世紀の一戦”を戦い、5-0の判定勝ち。キックボクシング戦績、42勝無敗のままボクシングに転向した。4月8日のデビュー戦では日本バンタム級4位の与那覇勇気と6回戦を戦う。

 志朗はこれまで天心と2度対戦し、いずれも判定で敗れている。拳を交えた身として天心のボクシング転向をどう見ているのか。

「やっぱり挑戦ですよね。自分たちの場合は3、4Rくらいですが、ボクシングは日本タイトルマッチで10R、世界が12Rとかいくんですよ。ここがまず自分たちとは4倍くらい違います。ボクサーは長いRの戦い方がうまいですよね」とキックボクシングとボクシングの大きな違いを分かりやすく説明する。

 そうしながらも「スタミナ的にはそこまで差はないかもしれません」と推測した。

「キックの場合はクリンチがダメ。ボクシングはクリンチでスタミナやダメージを回復したりします。その上、そこを技術として捉えられますよね。天心くんみたいに頭の良い人たちは何だかんだで適応できるのはないかと思います」

 さらに天心の目の良さを上げ、ボクシング挑戦に期待を寄せた。

「今までと比べて頭からつっこんでくる人が多いと思うので、大変な道に進んだと思います。でも彼は目が良い。普通は相手の打撃を5割くらい見えていればいいのですが、彼は9割見えていると前に言っていました。その動体視力は持って生まれたものだと思いますが、それを生かせれば世界も全然狙えると思いますね」

□志朗(しろう)。1993年6月23日、埼玉県生まれ。キックボクシングでは2010年にデビュー。18年にRISE参戦。20年にRISE DEAD OR ALIVE 2020 -55kgトーナメント優勝。今月26日、東京・有明アリーナで行われる「Cygames presents RISE ELDORADO 2023」(ABEMAで完全無料生中継)で行われる「RISE世界バンタム級(55キロ)王座決定戦」でディーゼルレック・ウォーワンチャイ(タイ)と対戦。27勝(11KO)5敗。身長165センチ、55キロ。

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