俳優の石井杏奈が9日、東京・赤城神社にて行われたParaviオリジナルドラマ『悪魔はそこに居る』配信ヒット祈願イベントに共演の吉谷彩子、上杉柊平、和田雅成と共に出席。石井が演じた役柄が、罵詈雑言を浴びせるキャラクターだったことで「心が痛かった」と撮影を振り返っていた。

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　本作は、小説投稿サイト「エブリスタ」で人気を博し、コミカライズもされた作品の実写ドラマ化。承認欲求から生まれるドロッとした女性同士の愛憎を描く。石井が演じた美園は、吉谷扮する詩と同い年のいとこで、誰からも愛される明るいキャラクターという表の顔とは逆に、悪魔のような冷徹な顔を持つ女性。

　石井は「もれなく登場人物に『バカ』とか『嫌い』とか罵詈雑言を投げかける役」と自身の演じた役について説明すると「家の中で練習しようがないので、現場で感じたままを相手にぶつけていました。演じがいのある役だったのですが、とても心が痛かった。楽しかったというより、一日一日『今日も終わった』という感じでした」と撮影を振り返る。

　そんなシリアスな作風でも、現場は賑やかな雰囲気で行われていたようで、ダブル主演を務めた吉谷について「いつも笑顔で寄り添って話を聞いてくださる温かい方」と共演した感想を述べると「そんな人柄だったので、吉谷さんを思うだけで、胸が苦しくなって、役柄に感情移入できました」と感謝。撮影中はちょうどサッカーワールドカップが開催していた時期だったというと「ずっとサッカーの話ばっかりしていた」と語っていた。

　一方で、作品タイトルにちなんで「悪魔的だなと思った出来事」について聞かれた石井は、シリアスな場面で、吉谷がたまに信じられないようなせりふ間違いをすることがあったというと「ツボに入って笑いが止まらなくなってしまって。その意味で吉谷さんは悪魔でした」と発言。吉谷は「私が悪魔ってことです」と話に乗っていた。

　ドロドロした女同士の嫉妬が描かれる本作だが、石井は「復讐劇ではありますが、根底には愛がある。愛ゆえの寂しさや孤独、誰もが悪魔になる要素は持っていると思います。そんなことに気づけるヒューマンドラマになっています」と見どころを語っていた。