映画『仕掛人・藤枝梅安』の完成披露試写会が26日、都内で行われ、豊川悦司、片岡愛之助、菅野美穂、天海祐希、椎名桔平、佐藤浩市、メガホンをとった河毛俊作監督が登壇した。

　原作は累計発行部数600万部を超えるベストセラー、池波正太郎の時代小説「仕掛人・藤枝梅安」（講談社文庫刊）が原作。闇で殺しを請け負うはり医者の梅安（豊川）とその相棒でようじ職人の彦次郎（愛之助）の活躍を描く。

　これまで何度も映像化されてきて傑作で、梅安と彦次郎をドラマ版では小林桂樹＆田村高廣、渡辺謙＆橋爪功、岸谷五朗＆小日向文世、映画版では萬屋錦之介＆中村嘉葎雄が梅安と彦次郎を演じてきた。

　豊川は出演に「最初は正直迷いました。すばらしい先輩たちが演じていらっしゃるすごい役なので、果たして自分がその列に加わっていいのか。自分がどういう梅安像を作ることができるのか、最初は迷いました」と不安を抱いていたという。最終的には「先生の本がすばらしかったのと、河毛さんが監督だったのでそれで決めた」と縁のある監督の元、何役に挑むことを決意した。

“相棒”となる彦次郎役について、豊川は「時代劇に関してプロフェッショナルであり、豊富な映像経験を考えると愛之助さんしか思い浮かばなかった」と愛之助を強く希望。思い通りのキャスティングとなり、「本当に良かった」と安堵。初共演となった愛之助に対しては「理想を超えていて、付き合いたいくらい（笑）」とぞっこんの様子だった。

　愛之助は「うれしい、ありがたいこと。時代劇はテレビでの放送も減ってきているので、なんとしてもやりたかった。本当にご縁だと思います」と目尻を下げた。“豊川版梅安”については「梅安そのもの。原作通りで、梅安はこういう人だったと思うくらい」と絶賛し、「近すぎず遠すぎない、すごくいい関係を築けた」と満足げに振り返った。

　本作は2部作の製作で、『仕掛人・藤枝梅安』は2月3日、『仕掛人・藤枝梅安2』は4月7日に公開される。