【舞いあがれ!】吉川晃司だからこその“鬼教官像” NHKが起用の理由「命の重みを伝えられる」

女優・福原遥がヒロイン・岩倉舞を演じるNHKの連続テレビ小説「舞いあがれ!」(月~土曜、午前8時)について、制作統括・熊野律時氏が取材に応じ、航空学校の教官・大河内守を演じる吉川晃司の起用理由などを紹介した。

大河内守教官を演じる吉川晃司【写真:(C)NHK】
大河内守教官を演じる吉川晃司【写真:(C)NHK】

航空学校のフライト課程の教官・大河内守を熱演

 女優・福原遥がヒロイン・岩倉舞を演じるNHKの連続テレビ小説「舞いあがれ!」(月~土曜、午前8時)について、制作統括・熊野律時氏が取材に応じ、航空学校の教官・大河内守を演じる吉川晃司の起用理由などを紹介した。

 物語は東大阪や五島列島などを舞台に、舞が空への夢に向かって奮闘する姿を描く。28日放送の第41回からは、航空学校のフライト課程に進んだ舞が帯広を舞台に、飛行機の操縦訓練に臨む姿が描かれている。舞の担当教官は、鬼教官と呼ばれ、能力のない学生を退学させるといううわさの教官。熊野氏はまず大河内教官について紹介した。

「すばらしいです。鬼教官とは言っていますが人の命を預かって飛ぶパイロットという仕事の責任の重さを痛感させてくれるキャラクター。大河内は誰がいいかと考えた時に真っ先に吉川さんの名前が浮かびました。吉川さんに出演していただけたらすごくいいだろうな、新鮮な気持ちで見られるだろうなと思いました」と語った。

 大河内役をオファーした当時の吉川の様子も紹介してくれた。

「ご本人も話していましたが『いるだけで威圧感が出ちゃうんですよ。日常的な普通の感じにならないと思うけど大丈夫ですか』と。それがいいんですとお話しました。たくさんの乗客の命を預かって飛ぶという重みを舞は知りません。どれだけ大変かを舞は知りません。命の重みをちゃんと伝えられるようなたたずまいというか、語らずとも、命を預かって飛ぶ厳しさと、重みを受け取って飛んでほしいという深い思いのある感じが、吉川さん以外には考えられませんでした。思い切ってオファーしました」

 吉川の反応はどうだったのか。

「『怖くて大丈夫ですか』と言われましたが、圧力というか、それだけの重みのある登場人物であることを、登場した瞬間に見ている方を『あっ』と思わせ、分かってもらえる力強さは唯一無二のものをお持ちだとお話して快諾していただきました。すごく良かったなと思います」

 鬼教官とは言われるが、実際のキャラクターはどう形作られていったのか。熊野氏によると吉川の考えが重視されたようだ。

「大河内は厳しいことは言うけれど、『怒鳴るとか高圧的な行為をするタイプではない方がいい』と吉川さんからも言われていました。『本当の厳しさはある種、静かな中にあるとか、立ち振る舞いが丁寧でも中には重いものがあるという方向がいい』と。吉川さんが考えたキャラクター造形。確かにそうですねと感じました。大河内というキャラクターがとても魅力的になったと思います」

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