主演の妻夫木聡、窪田正孝らが27日、都内で行われた映画「ある男」（11月18日公開）ジャパンプレミアに登壇。安藤サクラ、眞島秀和、柄本明、石川慶監督、原作者の平野啓一郎も参加した。

　芥川賞作家・平野啓一郎による、「愛」と「過去」をめぐる感動ヒューマンミステリーで、「第79回ヴェネチア国際映画祭」「第27回釜山映画祭」で高い評価を受けている同作。この日が日本での初上映となり、主演の妻夫木をはじめ豪華ゲストが登場した。

　作品の内容にかけ、トークは「自分以外の別人になれるなら」という話題に。窪田が「妻夫木さん」と答えると、当の妻夫木は「ええ？」とびっくりした表情に。窪田は「周りに人がいる人という印象があって、大先輩だけどその垣根とか境界線がない人。すごくリスペクトしています」と話し、「（共通の趣味の）ボクシングも僕は他の人とは一緒にできないけど、進んで他の人とやられるんですよ。トライする気持ちとか、進み続ける人生の歩み方にリスペクトがある」と改めて称賛した。

　妻夫木は「好きなことをやっているだけなんですけどね」と照れ笑い。同作の撮影がきっかけでボクシングを始めたという妻夫木は「名前を出すのはきまずいんですけど……」と前置きをしてから「柄本佑くんと一緒にやっているんですけど、佑と僕はボクシングに関する役が決まっていない。でも一番練習しているので、『僕たちはいったい何を目指しているんだろう』『なんでこんなに頑張っているんだろうね』なんて言いながら楽しんでやっています」と同席した安藤の夫である俳優・柄本佑とボクシングに励んでいることを明かした。

　さらに妻夫木が「待ってます」とボクシングにまつわる役を“逆オファー”。原作を手がけた作家の平野からは「書きましょうか？」と提案されていた。