群馬を愛する中山秀征の“嘆き”、魅力度ランキングへの本音 「でも、諦めてませんよ!」

芸能生活41年を迎え、名MCとして活躍を続ける中山秀征(55)は、ふるさと・群馬を愛するテレビタレントとしても知られている。2008年には「ぐんま大使」に就任し、出身地の藤岡市観光大使を務めている。群馬県と言えば、ブランド総合研究所が発表する「都道府県別魅力度ランキング」では、20年発表で過去最高の40位など下位に甘んじている。テレビを通して、愛のある“群馬ネタ”を発信し続けてきたからこその熱い思いを教えてくれた。

中山秀征は群馬を愛するテレビタレントとしても知られている【写真:(C)新潮社】
中山秀征は群馬を愛するテレビタレントとしても知られている【写真:(C)新潮社】

2008年に「ぐんま大使」就任、出身地・藤岡市観光大使を務めて魅力度アピールに尽力

 芸能生活41年を迎え、名MCとして活躍を続ける中山秀征(55)は、ふるさと・群馬を愛するテレビタレントとしても知られている。2008年には「ぐんま大使」に就任し、出身地の藤岡市観光大使を務めている。群馬県と言えば、ブランド総合研究所が発表する「都道府県別魅力度ランキング」では、20年発表で過去最高の40位など下位に甘んじている。テレビを通して、愛のある“群馬ネタ”を発信し続けてきたからこその熱い思いを教えてくれた。(取材・文=吉原知也)

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「中山秀征と言えば群馬」のイメージは強い。芸能人が郷土愛を包み隠さずに表に出すことをどう考えているのか。

「僕と井森(美幸)ちゃんで、ぐんま大使に初めて就任したのですが、それまでにも群馬のことは、ずいぶんネタにしていたんですよ。任命された時は、それはうれしかったですよ。僕も井森ちゃんも田舎出身で、群馬の面白さを知ってもらえればと思って、逆に笑いのネタにしてきましたし、もちろん誇りにも思っています。今は『秘密のケンミンSHOW極』(読売テレビ・日本テレビ系)に代表されるような、地方に焦点を当てる番組がすごく増えましたよね。昔はあまりそういった番組はなく、逆に言うとアイドルだったら昔は、『群馬出身なんて言うな』と言われるぐらいでした。そんな時代から群馬、群馬と言ってきたのは、僕と井森ちゃんぐらいですよ。
 
 そうそう、魅力度ランキングで群馬県が過去最高の40位になった時に、井森ちゃんからショートメールが来ました。『ヒデちゃん、やったね、40位』って。LINEではなく、ショートメール。その辺も群馬っぽいですよね(笑)」

 21年の都道府県魅力度ランキングを巡って、ちょっとした騒動が起きた。群馬県は前年40位から44位に下落。山本一太知事が会見の場で怒りを示したことが話題を集めた。

「まあ過去最高40位というのも、それもそれでどうなんだという話なんですけど(笑)。騒ぎになった後に、知事と対談をしました。思いの強さがああいう形になったのでしょうけれども、別に本気で言ってるわけじゃないと言ったら、知事から怒られちゃうかもしれませんが、ご本人としてはこうして話題になったことはうれしかったんじゃないかなと思っています。僕もね、草津温泉は全国の温泉ランキング1位なのになんで県になるとこんなに低くなるんだ、とよく言っているんですよ。『怪しいんだよ、これ』なんてね。それもプロレスなんですよ。ああだこうだ言いながらも、チクショーぐらいで僕も終わっているんですよ」

 ここで、“ミスター群馬”から、魅力度ランキングに対する本音がこぼれた。

「なんだろうなあ。群馬・栃木・茨城のこの戦いは、やっぱり続くんでしょうね(笑)。だってランキングが変えてくれないから(笑)。なんと言いますか、群馬・栃木・茨城の3県、この3県のためにあるようなランキングじゃないかと思うんですよね。ほら、あえて上位は聞かないでしょう。あまり詳しくは分からないけど、北海道・京都・沖縄・東京・大阪。そのあたりだよね、となるじゃないですか。そうなると、話のタネになるという意味では、この位置にいるのがいい、ここにいるから面白いというね。それを言っちゃ怒られちゃいますが、だから群馬にはまだ先があるということでいいんじゃないすか(笑)。

 でも本当に草津温泉は『温泉1位』とよくランキングで言われるのに、不思議なんですよね。それで草津温泉はどこにあるの? と聞くと、『どこにあるんですか』って聞き返されるんです。みんな『えっ、群馬なんですか』と驚いて。なぜだか『草津温泉=群馬県』にはなっていないんですよね」

“逆境”だからこそ、群馬愛が盛り上がっているようだ。

「僕自身、何十回も何百回もずっと言い続けているのに、なかなかイコールにならない。そうすると、これはならないですね(笑)。これはもうみんなが分かっているのに、認めたくない何かがあるのかなって(笑)。そうすると、僕も『草津県』と言うしかないのかな。まあまあ、そんな感じで愛着を持ちながら、群馬の人もケラケラ笑っている。そんな感じでいいんだと思っていますよ。でも、諦めてませんよ! 『草津温泉=群馬県』とみんなに言ってもらえるようになることを。今年のランキング発表が楽しみですね(笑)」

「DAISUKI!」「THE 夜もヒッパレ」(いずれも日本テレビ系)など、お茶の間をにぎわせた番組のMCとして活躍し、現在も情報番組「シューイチ」(同)で司会を務める人気者。今年8月から「週刊新潮」で新連載をスタートさせた。タイトルはずばり自身の肩書への自負を込めた「テレビタレント、やってます。」だ。自分が育ったテレビ界への恩返し、業界の未来への思いを強くしている。

「この連載を通して、これからのテレビ、これからの自分というものを、もう1度見つめ直せればと思っています。テレビは捨てたもんじゃない。僕自身、テレビタレントというものをずっと追求していきたいです」

□中山秀征(なかやま・ひでゆき)、1967年7月31日、群馬県出まれ。テレビタレント。14歳でデビューして以来40年以上にわたり、バラエティー番組や情報番組の司会、俳優、歌手として活躍している。

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