国葬反対デモと右翼団体、警官隊が衝突 追悼ムード壊し、お祭り騒ぎのカオス

安倍晋三元首相の国葬開催が27日、都内の日本武道館で行われ、会場周辺では国葬中止を求める反対派と警官隊、右翼団体などが衝突し騒然となった。

「国葬反対」を掲げ行進するデモ団体(画像は一部加工しています)【写真:ENCOUNT編集部】
「国葬反対」を掲げ行進するデモ団体(画像は一部加工しています)【写真:ENCOUNT編集部】

デモの模様を撮影しようとする野次馬も加わり、カオスというべき様相に

 安倍晋三元首相の国葬開催が27日、都内の日本武道館で行われ、会場周辺では国葬中止を求める反対派と警官隊、右翼団体などが衝突し騒然となった。

 数万人もの人が訪れた一般弔問のしめやかな雰囲気は、長くは続かなかった。昼過ぎには「改憲核武装」や「自衛権発動」などのプラカードを掲げた右翼団体が九段下駅前の交差点でデモ行為を始め、程なくして今度は拡声器を手に「国葬反対!」と叫ぶデモ行進が交差点に侵入。「非国民は帰れ!」「アベの死を利用するな!」と両者から怒号が飛び交い、間に入った警官隊のバリケードを突破した男性がデモ参加者につかみかかり取り押さえられるなど、一触即発の空気が漂った。

 さらには「右も左もワッショイワッショイ!」「今日は葬式じゃなくお祭りだ!」と踊りながら練り歩く団体や、デモの模様を撮影しようとする野次馬も加わるなど、まさしくカオスというべき様相に。一度行進を終えたデモ団体が再び交差点に押し寄せ、警官隊と激しく衝突する様子も見られた。

 国葬が始まった午後2時以降も、会場に近い九段下駅前では「国葬反対」の声や怒号が響き渡った。国にとっての功労者を送る儀式であるはずの国葬だが、結果的にはデモの応酬により追悼ムードはぶち壊しとなっている。

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