今井美樹、紅花ドキュメンタリー映画でナレーション 娘のストッキングをかぶせて“宅録”

歌手で女優の今井美樹がナレーションを務めた長編ドキュメンタリー映画「紅花の守人 いのちを染める」(佐藤広一監督)が3日、東京・ポレポレ東中野で初日を迎え、今井、佐藤広一監督が舞台あいさつを行った。

舞台あいさつに登場した今井美樹【写真:ENCOUNT編集部】
舞台あいさつに登場した今井美樹【写真:ENCOUNT編集部】

佐藤監督「山形県人として感慨深い」

 歌手で女優の今井美樹がナレーションを務めた長編ドキュメンタリー映画「紅花の守人 いのちを染める」(佐藤広一監督)が3日、東京・ポレポレ東中野で初日を迎え、今井、佐藤広一監督が舞台あいさつを行った。

 同作は中近東からシルクロードを経て中国に渡り、日本に伝わった紅花(べにばな)文化を慈しみながら守り継ぐ人々の姿を4年の歳月をかけて記録したドキュメンタリー。紅花を題材にした高畑勲監督のアニメ映画「おもひでぽろぽろ」(1991年)でヒロイン・タエ子役の声優を担当した今井がナレーションを担当した。

 本作公開に合わせ、ロンドンから帰国した今井。「コロナの影響で日本との行き来ができないときに、話をいただきました。最初は、『紅花のナレーション?』『どうして私?』と思ったのですが、タエ子ちゃんが私を引っ張ってくれたんだ、と思いました」と話す。

 ナレーションはロンドンの自宅でスマホに収録したそうで、「映画館にかけるのに、そんなのでいいのと思ったけれども、ちょうど家に詳しい人がいなかったので、いろんな部屋で試して録ってみました。アマゾンでマイクを買ったのですが、スタンドを買い忘れたので、一眼レフにつけて、その下に箱や本を置いて高さ調整して即席で入れました」と笑い。しかし、最初の録音は音質がイマイチで使えず、「娘から黒いストッキングをもらって、マイクにかぶせて、音源を送ったら、それがOKになりました」と秘話を明かした。

 完成作には「紅花のことはちょっとだけ知ったつもりになっていましたが、知らないことばかり。紅花摘みのことは、私の中に入っていなかったんだと思いました。本物の紅花畑と『おもひでぽろぽろ』がシンクロして、本当に感動しました。ありがとうございます、という気持ちでした。続けていく大変さの意味合いが記録されている。これから先の人が見ることができることが素晴らしい」と力を込めた。

 佐藤監督は「今井さんにナレーションをやっていただいたことは山形県人として感慨深いです」と感謝していた。

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