女優の永野芽郁が23日、都内で行われた映画「マイ・ブロークン・マリコ」（9月30日公開）の完成報告試写会に共演の奈緒、メガホンをとったタナダユキ監督とともに出席した。

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　文化庁が主催する「メディア芸術祭」のマンガ部門新人賞を受賞した平庫ワカ氏によるコミックが原作。親友であるイカガワマリコ（奈緒）の訃報を知ったシイノトモコ（永野）が、毒親だった遺族からマリコの遺骨を奪取し、旅に出るというストーリー。

　本作を「全身全霊をかけた」という主演の永野は、「見て後悔しない作品ができたと自信を持ってい言える。もしかしたらファンの方は『芽郁ちゃんじゃない』と衝撃を受けるかもしれない。でも、絶対に後悔させない自信がある」と胸を張った。

　演じたシイノは喫煙者とあって、撮影の3、4か月前から日常生活にたばこを取り入れた。吸っていたのは「スタッフさんが用意してくれたニコチンとタールがないもの」だが、「それがすっごくまずくて。後味があんまりよろしくない。ご飯を食べた後に吸おうとすると味覚がぐっちゃぐちゃになるんですよ。慣れるまで大変だった」と苦労を振り返った。

　また、シイノが愛用しているドクターマーチンの革靴も、クランクインの11か月前に受け取り、履きつぶしたという。この日の会場に展示されており、永野は「（ニオイを）嗅がないでくださいね。遠くから見てください（笑）」と呼びかけて笑わせた。

　イベント終盤、最後のあいさつをお願いされた永野は「こうやって自信を持って絶対に見てほしいと言える作品が……」と切り出すと、感極まって横に立つ奈緒に視線を向けて沈黙してしまう。その後「きょうここに足を運んだみなさんが帰るときには肩の荷が下りる作品になった。ゆっくり見ていってください。ありがとうございました……」と語ると、ポロポロ落ちる涙を拭った。