滝藤賢一が「死も覚悟」 元極道に扮した撮影の舞台裏、体脂肪4%で「骨と皮」だけに

俳優の滝藤賢一が武闘派の元極道に扮する映画「極主夫道 ―ザ・シネマ」が、6月3日から全国公開される。激しいトレーニングと食事制限を重ね、体脂肪8%で撮影に臨んだ同作では、危険なカーアクションにも挑戦。本番で主演の玉木宏が車にしがみつく姿を見て、「これは引けない」と覚悟を決めたという。「死」の恐怖さえも乗り越え、完成した映画の見どころを滝藤に聞いた。

映画「極主夫道 ザ・シネマ」の見どころについて語った滝藤賢一【写真:小黒冴夏】
映画「極主夫道 ザ・シネマ」の見どころについて語った滝藤賢一【写真:小黒冴夏】

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 俳優の滝藤賢一が武闘派の元極道に扮する映画「極主夫道 ザ・シネマ」が、6月3日から全国公開される。激しいトレーニングと食事制限を重ね、体脂肪8%で撮影に臨んだ同作では、危険なカーアクションにも挑戦。本番で主演の玉木宏が車にしがみつく姿を見て、「これは引けない」と覚悟を決めたという。「死」の恐怖さえも乗り越え、完成した映画の見どころを滝藤に聞いた。(取材・文=西村綾乃)

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 同作は、結婚して専業主夫となった元極道の主人公・不死身の龍(玉木)が、ご近所トラブルなどに奮闘するコメディー。累計発行部数550万部の同名コミック(おおのこうすけ著)が原作で、2020年に日本テレビ系でドラマ化された。滝藤はドラマでも演じた“剛拳の虎”と恐れられた武闘派の元極道・虎二郎を務めている。

「役作りでは広島弁に苦労しました。映画『孤狼の血』(18年公開)でも広島の方言指導に入った方が、今回も指導してくれたのですが、徹底されていましたね。(仕立て屋店主の)くっきー!(野生爆弾)さんとのシーンでは、アドリブが満載だったのですが、広島弁でアドリブは厳しいので、『来そうだな』と思ったら、そっぽ向いて『志尊(淳)君頼む!』と丸投げしていました」

 滝藤はドラマ収録に臨む際、「横浜大抗争で50人を1人で倒した虎二郎」の設定に対応すべく、パーソナルトレーナーを付けて体を整えた。結果、体脂肪は4%台になったという。

「僕の場合、4%までになると骨と皮になって、厚みがなくなってしまったんです。なので、普段は11%くらいに整えていて、映画の撮影時は8%でした。体に意識が向くようになったのは、39歳ごろです。衰えを感じて『人間として弱くなった』と思い、ボクシングを始めました。トレーニングを重ねる中で、眠っていた人間としての本能に火がついて、闘争心もわいてきました。41歳でキックボクシング、昨年はブラジリアン柔術も取り入れて。45歳を迎えた今は、ケガをしないようにストレッチを入念にすることも大事にしています」

 公開される映画は、ドラマに出演していたメンバーはそのままに、吉田鋼太郎、安達祐実など百戦錬磨の役者が名を連ねた。松本まりかは広島レディース連合の元総長だった妹・虎春を演じている。

「まりかちゃんとの共演は、今回が初めてでした。化粧台の前であいさつをした初対面の時から、まるで戦友だったかのようにしゃべりました。お互い休みもなく、寝る間も惜しんで働きまくっていましたし、それを自分が望んでやっていた。そういう境遇が似ていたのかもしれません。なぜか会うとホッとしましたね」

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