200台のアメ車に乗った井倉光一、最新の愛車は夢の1台 偶然出会い「即決だったよ」

40代後半の時になった「車の“燃え尽き症候群”」

 実はいっとき、40代後半の時に、車の“燃え尽き症候群”みたいになった時があって。その頃、北米で売られていたトヨタのFJクルーザーを日本で販売する際に、カスタムプロデューサーとしてプロデュースをやらせてもらったんです。2000年代に入ってからシボレーのデカいバンとかフォードのトラックとか、全長5メートル70センチ、幅2メートル超の大きな車に乗っていたんだけど、東京でそんな幅のある駐車場がなくなってきちゃった。車の仕事でロサンゼルスに行く時に現地でFJクルーザーを見ていいなと思っていたら、2010年にトヨタさんからその話をいただいて。僕らみたいなアフターマーケットの人間がメーカーとコラボするというのはアメリカではよくあるけど、日本ではなかなかないこと。僕にとって名誉なことで、やっと社会人として認知してもらえるみたいな感覚。そのプロデュース業を終えたあとはやり切った感になって、一時期はもっぱらバイクの方にこだわって。もちろん、今は車への情熱を取り戻していますよ。

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 テリーさんとの出会いは、30年以上前。テリーさんのテレビ番組によく出させてもらっていた時期があって、所ジョージさんの番組にも準レギュラーみたいな形で出させてもらっていました。テリーさんとより仲良くなってやっているのは、ここ2、3年。テリーさんは天才です。僕をどういう風に面白く料理しようかといつも考えていて、僕自身でも気が付いていないひきだしをすっと開けてくれるんです。構成から台本、演出とYouTubeでも全部ご自身がやって、なんでもできちゃう。テリーさんと仕事をするのが一番楽しいですね。

 テリーさんは車全般にも詳しくて、僕なんかよりよく知っている。それでも「イクラちゃんはアメ車のことを面白く話してくれるから」と声をかけていただいて。テリーさんと一緒にやる中でこの2年で頭がよくなりました。物の考え方がいい意味で変わったかな。芸能界でここまで仲良くなった方はいない。周囲からは冗談抜きで、「2人でM-1に出て」なんて言われて(笑)。でも、一緒に車の店をやろうか、なんて話し合ってますよ。

 還暦になって思うことがあって、年を取ると車をやめちゃう人が多い。でも、年取って落ち着いたらダメですよ。あと楽しく生きられる時間は決まっているんだから。1年間に3年分をぶっこむぐらいの内容にしないと。好きな車、好きなバイクに乗った方がいいですよ。

 70歳半ばぐらいまで乗っていたい。18歳からずっと車に乗ってるけど、僕らの世代にとっては、車がないと話にならない。車を持ってないとモテない、そんな時代を過ごしてきた。パンツははいてなくていいけど車がないと困る、みたいな感覚かな。それに、どんどん欲が出ちゃう。70歳までにあと30台は乗りたいよね。

□井倉光一(いくら・こういち)1961年10月24日、川崎市生まれ。84年に音楽デビュー。テレビ出演など多数で、車の製作・販売業にも携わっている。車・バイクに加えて、サーフィン、スノーボードにもたしなむ。YouTube「IKURAちゃんネル」を運営。自身が主催し、国内最大級のアメ車・カスタムバイクが集まるアメリカンカルチャー・イベント「IKURA’S AMEFES」(5月29日、富士スピードウェイ開催)は今年で30周年を迎える。

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