「名探偵コナン」安室透はなぜ愛されるのか キャラの枠を飛び越える“深い魅力”

「ゼロの執行人」で見せた、国に尽くす姿勢と揺るぎない信念

 Cさんは安室が映画初登場となった「純黒の悪夢(ナイトメア)」(2016年)からその虜になり、アニメの視聴も増えていったという。「まず顔がいい。声もいい。忠誠心も高くていい。バイトしている姿もかわいい。苦手なものがなさそうなところがいい」と絶賛しつつ、「『付き合いたい!』というおこがましい感情ではなく、健康でいてほしい」という感情を明かす。

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 印象に残っている活躍としては、「『ゼロの執行人』(2018年)でまさかの車ごと飛ぶ、そして『僕の恋人は、この国さ!』(超絶決め顔)。映画館に来ていた10000億人のコナンファンが抱かれた名シーン」を挙げた。車のハンドルとギアを握りながらの名せりふは、安室がここまで愛される理由の一つとなっている。

 また、Dさんは「イケメンに分類される見た目」「紳士的な行動および言動」「見た目と声のギャップ」「亡き友人を大切に偲ぶところ」「たまに見せる弱い部分」と魅力を列挙。そして、Cさんと同じく「ゼロの執行人」に言及し、次のように考察してくれた。

「普段のアニメでは安室透としての行動はよく描かれていても、どんな人物像なのかいまいち掴みきれず、『あの行動はどういうことだろう』と考察することが増えた。安室透への理解が少しずつできてきた中、映画での長尺と大画面で“公安警察・降谷零”として描かれたことで、見た目のかっこよさだけじゃない信念の強さなどを視聴者と作者で答え合わせができたことで、人気が出たのだと思います」

「ゼロの執行人」は、安室(降谷)が「純黒の悪夢」以来2年ぶりにメインキャラクターとして登場した作品。2人の挙げた事例などから考えるに、まっすぐに国に尽くす姿勢、そして揺るぎない信念がファンを魅了しているのだろう。“忠誠心”や“亡き友人を偲ぶ心”などのポイントからは、作品内の単なる一人のキャラクターという枠を飛び越え、人間的な深い魅力が確立されていることも分かる。

 ほかにもFBI捜査官・赤井秀一との関係性など、“安室人気”の理由となる要素は少なくない。安室をメインに据えた公式スピンオフ「名探偵コナン ゼロの日常(ティータイム)」もNetflixで独占配信中で、まだまだ盛り上がっていきそうだ。

 絶賛公開中の「ハロウィンの花嫁」、そして「ゼロの日常」、さらには日本テレビ系で毎週土曜午後6時から放映中のアニメシリーズ。「名探偵コナン」シリーズから少し離れてしまった方も、この機会に謎多き「安室透」の魅力に触れてみるのもいいかもしれない。

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