格闘技イベント「湘南美容クリニック presents RIZIN.35」（2022年4月17日、東京・武蔵野の森総合スポーツプラザメインアリーナ）女子スーパーアトム級タイトルマッチ　RIZIN MMAルール、5分3R（49キロ）

　伊澤星花が浜崎朱加（AACC）に3対0の判定勝ちを収め、女子スーパーアトム級の新チャンピオンになった。

　1R、伊澤はいきなり組み付く。浜崎のローキックなどの打撃を受けるが、不気味な圧がある。自身が打撃を放った後にカウンタータックルに入るというテクニックも見せた。サイドポジションからは肘、下のポジションからは三角、腕十字と連絡技を魅せた。

　2R、伊澤は強烈なストレートの後にテイクダウン。トップのハーフガードだったが鉄槌を使いサイドポジションに移行した。浜崎に立たれてもすぐにテイクダウン。引き出しの広さをみせる。サイドからギロチンチョークを狙い、逃れれば腕十字。グラウンドで浜崎を寄せ付けない。

　3R、伊澤は左フックを当てる。テイクダウンを許し、トップポジションを奪われ、ピンチになった。腕十字を極められたかに思えたがスイープしてエスケープ。またポジションは逆転した。また浜崎の首を固め、膝をいれていく。再度、浜崎のポジション転換を許し、最後は防御に転じた。

　両者は大みそかに行われたスペシャルワンマッチで激突、驚異のグラウンドテクニックを魅せ、伊澤が2RTKO勝利を収めている。

　前日に行われた計量では、伊澤は「明日のタイトルマッチ、すごく楽しみなので一生懸命頑張ります」と笑顔。一方、浜崎は「明日はしっかりぶっ倒して、ベルトを防衛する」とコメントし両者対照的なテンションを見せていた。

　伊澤はMMA戦績5戦5勝。柔道で培った寝技を武器に卓越したテクニックをみせるファイターだ。浜崎にとっては防衛戦にしてリマッチだった。

　試合後に伊澤は「こんにちは……。チャンピオンになった伊澤です。いつも支えてくれるみんな、ありがとうございます。応援してくれるファンもありがとうございます。みんな応援してくれてるのに、気持ち折れちゃったりもして、まだまだ甘いところばかりなんですけど、RIZINチャンピオンになって……。まだまだ、RIZINで一番強いこと証明できるように、女子スーパーアトム級でのトーナメントやってください。絶対そこで強さを証明します」と号泣した。