刑務所マニア・緑川ちひろが受刑者と文通して見えた世界 伝えたい「やり直し」の重要性

CAPIC(刑務所作業品)のヴィンテージ風ポーチがお気に入りという緑川ちひろ【写真:安藤かなみ】
CAPIC(刑務所作業品)のヴィンテージ風ポーチがお気に入りという緑川ちひろ【写真:安藤かなみ】

交流を通じて更生保護に興味「刑務所は更生させて社会復帰をうながすための場所」

 今の私の夢は、刑務所に慰問にいくこと。コラムを書いたり、文通をしているうちに、有名な方が慰問をしていることを知りました。今は1対1のやりとりで、1人の人に対してしか励ましや応援ができませんが、慰問では1度に多くの方に思いを伝えることができる。慰問といえば歌ですが、私は歌も楽器も披露できるほどのものがないので、ラジオのお仕事を生かした講演や、朗読をやりたいと考えています。実は、今年から朗読の教室に通っているんです。すごく難しいのですが、本をたくさん読んだりもして、頑張っています!

 先日は、出所後の刑余者の支援をしている女性の講演会にも足を運びました。出所したあと住む場所がない人が多いのですが、法務省はそういう人が暮らせるような施設を用意しているんです。そこで寮母さんをしている方の講演で、直接更生保護に携わっている生の声を聞けたのはとても勉強になりました。

 もともと、ただのアングラ女子だった私が、更生保護に携わりたいと強く思うようになったのも、文通がきっかけです。刑期を終えて出所した方から、「刑務所の中に入っているとすごく心がすさんでしまう。文通が支えになりました」とメールをいただいたことがあって、それがすごくうれしくて。私のやりたいことはこれなんだと思えました。すごくパワーになっていますね。

 刑務所を「犯罪者を幽閉する場所」と認識している方も多いと思うのですが、私は「更生させて社会復帰をうながすための場所」だと考えています。もちろん、悪いことをした人ではありますが、更生をするために入っているんです。「1度犯罪を犯したからそのあとの人生は無理だ」「反社で生きるしかない」となるのではなく、周りにはいろいろなサポートもある。私も、そういう更生のためのお手伝いをしていきたいですね。罪状によっては死刑や無期懲役もあり、一概に言えることではないのかもしれませんが、「やり直すことができる」という意思を応援したいですし、世間の皆さんの考えも徐々に変わっていけばと思っています。

□緑川ちひろ(みどりかわ・ちひろ)1993年6月4日、千葉県出身。身長163センチ、スリーサイズはB87、W63、H88。2020年に「ミス東スポ」グランプリを受賞。渋谷クロスFM「ALICE 矢沢透の飲食応援団」MCアシスタントとしてレギュラー出演中。22年2月21日に6thDVD「蜜愛」(イーネットフロンティア)を発売し、発売記念イベントは27日に行われる。

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