【週末は女子プロレス♯32】「わりと現実を見ちゃうタイプ」だった東京女子・瑞希がプロレスに魅了されたワケ

1・4後楽園で山下実優(右)に挑戦した【写真提供:(C)東京女子プロレス】
1・4後楽園で山下実優(右)に挑戦した【写真提供:(C)東京女子プロレス】

バズる技「渦飴」の開発エピソード

 紆余曲折ありながらもたどり着いた東京女子のリング。では、彼女にとってプロレスとは何なのか、聞いてみた。

「なんですかね? 私ってわりと現実を見ちゃうタイプで、人生において何をしたいとか、特にはなかったんですよね。でもプロレスをやってたら、これもできるんじゃないか、あれもできるんじゃないかと思えるようになって、応援してくれる方の期待に応えたいと思えるようになりました。それからいろんな夢を持てるようになったし、実際、いろんな夢をかなえさせてもらってます。それから、プロレスによってこんな一面もあったんだとか、自分の知らない自分を知ることができるようになりましたね。私にとってプロレスとは、自分の知らない自分を知れるものだと思います!」

 東京女子に参戦するまでは正直、プロレスをやめたいと思ったこともあったという。が、続けることによってビッグマッチのメインも経験、トップ戦線に食い込んできた。
「以前は勝つ喜びも知らず、楽しいと感じるまでちょっと時間はかかっちゃったけど、やり続けるとたどり着けるんだなと思いました。ホント、続けてよかったです」と瑞希。デビュー戦を会場で見た筆者からしても、現在の彼女の姿は感慨深い。あの頃、渦飴(錐もみ回転式のボディーアタック)のようなバズる技を開発するほどの選手になるとは予想だにしなかった。

「体重が軽いとマイナスに思われる部分をプラスにしたかったんです」。逆転の発想から生まれた驚異の空中技は、生でこそ見てみたい。2022年の東京女子では、渦飴披露の場がよりいっそう拡大する。その先にはきっと、歓喜の瞬間が待っている。今年のイッテンヨンでは防衛に成功した山下はもちろん、敗れた瑞希も近未来に向けてのスタートダッシュを切ったのである。

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