LUNA SEA結成30周年記念ツアー 2月に声帯手術のRYUICHI、「必ず帰ってくる」と再起誓う

結成30周年を記念したツアーを展開中の5人組ロックバンド・LUNA SEAが9日、さいたまスーパーアリーナ(さいたま市中央区)でグランドファイナルを迎えた。約3時間で19曲を披露したステージでは、2月に声帯にできた静脈瘤を除去する手術を行うことを明かしているボーカルのRYUICHIの声がかすれる場面も。アンコールのMCでRYUICHIは「今は光りしか見えていない。不安を言ったらきりがないけど、本気になれる仲間、人生と出会えた。必ず帰ってきます。待っていてください」と集まった1万人に再起を約束した。

LUNA SEA結成30周年ツアー【写真:(C)ユニバーサルミュージック】
LUNA SEA結成30周年ツアー【写真:(C)ユニバーサルミュージック】

魂を燃やして歌う姿に涙するファンも

 結成30周年を記念したツアーを展開中の5人組ロックバンド・LUNA SEAが9日、さいたまスーパーアリーナ(さいたま市中央区)でグランドファイナルを迎えた。約3時間で19曲を披露したステージでは、2月に声帯にできた静脈瘤を除去する手術を行うことを明かしているボーカルのRYUICHIの声がかすれる場面も。アンコールのMCでRYUICHIは「今は光りしか見えていない。不安を言ったらきりがないけど、本気になれる仲間、人生と出会えた。必ず帰ってきます。待っていてください」と集まった1万人に再起を約束した。(取材・文=西村綾乃)

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 開演時刻の午後3時を回ると、待ち切れないファンがクラップを始めた。SEが大きくなるとメンバーが登場する前から会場は総立ちに。稲妻のような光が走る中でドラムの真矢、ギターのSUGIZO、ベースのJ、ギターのINORAN、そして最後にRYUICHIが姿を見せると、拍手がひときわ大きくなった。

 マイクスタンドの前に立ったRYUICHIは思いを受け止めるように両手を広げた。そのまま右手の人差し指を天に向けると、モノクロだった世界が、オレンジ色の照明に変化。温もりを感じる光の中、最新アルバム「CROSS」の1曲目に収録した「LUCA」でライブがスタートした。

 4曲目に演奏した「PHILIA」も同アルバムに収めたもの。乱れる声を吹き飛ばすように、魂を燃やして歌うRYUICHIの姿に圧倒される会場。身体をのけぞらせた渾身のシャウトでは泣き出すファンの姿もあった。終盤にはベースを背に回したJが美しいピアノの音を響かせた。

 最新アルバムの収録曲を中心にした1部では、テレビアニメ「機動戦士ガンダム THE ORIGIN 前夜 赤い彗星」のオープニングを彩った「宇宙の詩 ~Higher and Higher~」を披露。ステージから客席へ、ブルーのレーザーが広がる様子はアニメの主人公、アムロ・レイらが乗り込む宇宙戦艦・ホワイトベースが前進していくような勢いがあった。曲の最後には巨大なミラーボールがきらめき、さいたまスーパーアリーナを銀河空間に変えた。

 歌うごとに喉を潤しケアをしながらステージを続けたRYUICHI。6曲目の「anagram」ではひざまずいて絶唱。演奏後はしゃがれた声を心配したSUGIZOやINORANがRYUICHIのもとに駆け寄った。

「この日を楽しみに待っていた。自分たちも見たことがない景色をしっかり見に行きたいと思います」と決意をみなぎらせた「BLACK AND BLUE」では身体から絞り出すようにして歌唱。励ますようにINORANは頭上でクラップ、上手のSUGIZOも「ラララ」と声を挙げるなど両翼が傷ついたRYUICHIをけん引していく。RYUICHIの背を押すような激しいドラムは地鳴りのよう。メンバーはもちろん、会場も一つになり、RYUICHIを鼓舞し続けた。

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