“元ウルトラマン”の市長がこだわるエンタメ街おこし「市民が楽しめる場が必要」

昨年12月3日、映画「BAD CITY」の制作発表会見で、小沢仁志(右)と並ぶ福田健次市長
昨年12月3日、映画「BAD CITY」の制作発表会見で、小沢仁志(右)と並ぶ福田健次市長

俳優で売れずも、軽妙トークで福岡県のローカルスターに

 そして、移籍した先が、夏木さんがオーナーの夏木プロダクションだった。

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「よく賀来と小沢と3人で『誰が最初に売れるか』なんて話していました。そのうちに賀来が売れて、小沢が『スクールウォーズ』でブレーク。僕は売れないままでした(笑)。その後、ホリプロさんとのご縁があって、長いこと所属させてもらいました。でも、次第に『自分には役者よりも、1つの話題をトークで広げて盛り上げていく仕事が向いている』と思い始めました。そのタイミングで福岡との縁ができました」

 93年9月、FM局の開設に伴い、博多駅構内に設けられたサテライトスタジオでフリートークを展開。通行人に手を振りつつ、芸能界での歩みや裏話を披露していたところ、瞬く間に地元テレビ局から出演依頼が入った。そして、テレビ西日本(TNC)の「タベルナの夜」「ただいまテレビ」、福岡放送の「ナイトシャッフル」にレギュラー出演。RKB毎日放送でもゴールデン帯の冠番組「探検!九州」を持ち、98年には、TNC朝の情報番組「ももち浜ストア」の金曜パーソナリティーとなった。同時に月曜~木曜のコーナー「ケンちゃんの奥さん大好き」を担当。その後、番組のメインパーソナリティーとなり、15年3月20日まで17年間出演した。

「番組が終わり、『環境問題に取り組めないだろうか』と考えていたところ、中間市の方から『この市を助けてください』とお願いされました。中間市にはタレント時代にお世話になった方がたくさんいて、恩返しのつもりで出馬を決めました。『政治はやっちゃいけない』と言っていた家内も、『これはやるべき』と背中を押してくれました」

 文字通り、福岡県民のスターが市長に転身。しかし、風当りも強く、1期目にも多くの苦労があったという。4年間の任期満了で役目を終える選択もあったが、市民団体から「もう1度」の依頼があり、再出馬。対立候補を452票差の接戦で破って2期目に入った。

「1期目にいろんな種をまいてきたので、2期目に花を咲かせて納得してもらいたいです。そのためには、中間市外の方々とも連携することが大事だと思っています」

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