「嫌だな、俺、死んじゃうの?」 コロナ感染でICUから生還したGRACHAN岩崎代表が語った凄絶

届いた志村けんさんの訃報 激減した体重

 実は岩崎氏が入院した直後の3月29日、衝撃的な情報が飛び込んでいた。お笑いの志村けんさんがコロナで亡くなったのだ。

「それで世間がハッと気づいたんですよ。そんなにコロナってヤバいんだ? って。その後、元阪神タイガースの片岡篤史さん、石田純一さんもコロナになって、さらに危機感があおられていったのかもしれない」

 ICUから個室の病棟へと移ったが、PCR検査で陰性の判定が2回出ないと退院はできない。その当時も見舞いは禁止のため、来客もない。不安は募った。

 もちろん入院してからは、すぐに大会を中止にする連絡を関係各所に入れた。

「病院から各ジムの代表に中止の連絡を入れましたよ。早めに言ってあげないと、迷惑がかかっちゃうからね」

 結局、2大会を延期することになった。

「街を歩いていて、車にひかれたのと一緒ですよ。いつそうなるかなんて、誰にも分からないですよね」

 果たして、退院したのは5月初旬。入院からひと月以上の時間が流れていた。体重が10キロも落ちた。

 退院後は別の病院で薬を処方されず、自然治癒を勧められた。体内酸素の量を保つために、酸素発生器・酸素濃縮装置を持ち歩くことを求められた。

 金額的にはそれだけで月に2万円ほどの出費があった。保険が効いてその金額である。結構な金額だったが、障害者の認定が下りない病気のため、機械に保険が適用されるだけで、他には保証も何もない。

「これ、一生払っていくのかな」と岩崎氏は思った。

 酸素発生器・酸素濃縮装置を持ちながらの生活。今後の不安を解消するためには、売るものさえあれば生きていける!と思い、体力の回復を最優先にしながら、美容・健康を目的としたサプリメントの販売にも挑戦した。クラファンで資金を募ったところ、230万円を超える金額が集まった。徐々に通常の生活を取り戻しつつある中で、一つだけ大きな懸念材料があった。

(続く)

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