女優の岸井ゆきのがPrime Videoの連続ドラマ「No Activity/本日も異状なし」（配信中）にSNS依存女子役で出演し注目を集めている。

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　本作は豪州で大ヒットしたコメディー「No Activity」を豪華なキャストとスタッフ陣を迎え日本版としてリメークした新感覚刑事ドラマ。出世を諦めた万年ヒラ刑事の時田信吾（ときた・しんご＝豊川悦司）と人たらしな新米刑事・椎名遊（しいな・あそぶ＝中村倫也）の2人組が麻薬捜査の張り込み中に巻き起こすありえない騒動を描いている。劇中には主人公の時田をはじめクセの強い警察官や犯人が次々と登場しているが、中でも際立つ変人っぷり見せているのが麻薬取引の情報を偶然知ってしまったために拉致された茉莉だ。

　SNS依存症の茉莉は配信中のフォロワーのコメントで自己肯定感を満たす少し変わった女性。拘束されたまま犯人とシュールでユーモアたっぷりの会話を繰り広げていく。茉莉を演じた岸井は「茉莉は友達が何人もいて仕事もしているけど、どこか満たされずSNSのコメントで感じた喜びを忘れられず投稿し続けていると思います」と濃すぎるキャラクターについて分析している。

　岸井はNHK連続テレビ小説「まんぷく」（19）からギャグコメディードラマ「浦安鉄筋家族」（20）に至るまで幅広いジャンルの作品に出演。主演映画「愛がなんだ」（18）では日本アカデミー賞新人俳優賞を受賞した実力派女優だ。変幻自在な演技の中でコミカルな一面も見せ注目を集めている。テレビドラマ「99.9-刑事専門弁護士-」シリーズでは主人公に激しく片思いしフラれてもめげないKY女子を演じ、特徴のあるしゃべり方で視聴者に大きなインパクトを与えた。

　また、「浦安鉄筋家族」では個性的な家族の中で一見まともにみえるが、恋愛にうといメンヘラ女子を演じた。本作で演じる茉莉もとにかく他人に注目されたい女子というパンチのある役で、拘束されているにもかかわらず、生中継で自分の状況をフォロワーに伝えたいという変わり者。岸井は本作でも持ち前の演技力を発揮し、茉莉の魅力を最大限に引き出した。

　椎名刑事役で「No Activity/本日も異状なし」に出演している中村倫也も茉莉の変人っぷりに感服しているようで「岸井ゆきのさんの役はどう考えても変な女だなと思っていました（笑）」と絶賛。どんな個性的な役でも一味も二味も違う演技で深い印象を与える岸井がコミカルさを爆発させている。

　茉莉を拉致した犯人2人も、茉莉に負けない変人だ。若いころから犯罪に手を染め、ちょっと人に言えない性癖を持つ前科7犯の犯罪者・諌山を演じるのは実力派ベテラン俳優の岸谷五朗。諌山と組む一条は個性派若手俳優の岡山天音が演じている。

　岸井は「茉莉が拉致されている状態で自分がどういう人間なのかを2人に語るシーンはすごく印象的でした。言っていることも反応もおかしいですが、岸谷さんと岡山さんとのせりふは、変化球ばかりのキャッチボールで非日常的なやりとりに毎日しびれました」と2人との共演を存分に楽しんだことを明かした。

　ありえないバディー。すれ違う無線連絡。カオスな麻薬取引現場で生まれるマシンガンのごとく飛び交うユーモアあふれる会話の応酬。次々と巻き起こる想定外な出来事と重なり合う偶然が奇跡の“笑い”を生み出した。日本を代表する俳優陣と今をにぎわすスタッフが手を組んで誕生した型破りな刑事コメディードラマに注目だ。

○ストーリー
大規模な麻薬取引捜査の張り込み現場でバディーを組む出世を諦めた万年ヒラ刑事の時田信吾とおだて上手で人たらしな新米刑事の椎名遊。捜査中にもかかわらずまったく緊張感のない時田に、最初こそは距離を置く椎名だったが、次第に興味を持ち引き込まれてゆく。車内でのくだらないおしゃべりは、いつしか持ち場を離れた真夜中のドライブに発展。決して失敗の許されない麻薬捜査はやりたい放題の2人と指示を出す警視庁無線連絡室の指令官、そしてクセが強すぎる犯人たちやSNS依存症の人質を巻き込みながら想像もできない事態に……。出演は豊川悦司、中村倫也、木村佳乃、清野菜名、岸谷五朗、岡山天音、岸井ゆきのら。監督は英勉、脚本はじろう（シソンヌ）と土屋亮一が担当した。本編6話が配信中。