中村蒼、初共演の平手友梨奈は「ギャップも素敵」 競走馬の調教師役「ひげは初めて」

平手の印象は「『やりにくいところはないですか』と気遣いもしてくれ、誠実な方」

 平手との初共演はどうだったのか。「楽しかったです。瑞穂の力強さ、たくましさは平手さん自身に通じる部分がありました。監督と熱心に話している姿を見かけましたし、『やりにくいところはないですか』と気遣いもしてくれ、誠実な方でした。撮影以外のところでは、かわいらしく、明るい20歳の女性。そのギャップも素敵でしたね。厩舎の演者さんは年齢幅があって、とても楽しくにぎやかな雰囲気でした。ロケ地も、競馬場などひらけている場所だったので、すごく気持ちが良かったです。JRAの方々、競馬場の方々もご協力してくれ、普段接点のない方々ともお話できました」

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 劇中の光司は大きな挫折を味わうが、自身はどうか。「挫折というほど、まだ上まで上がってないと思っています。でも、毎回、現場では全然違うことを求められますし、ゼロから違う人間をやるっていうのは、大変なことだと思っています」

 毎回、演じた役柄から人生を教わることがあるという中村だが、今ドラマではどんなことを感じたのか。「ドラマは瑞穂の成長物語に加え、光司を含めた厩舎メンバーが再生していく話。どの職業もそうかもしれないですが、今回のお話で言えば、いろんな役割の人が集結して、それがレースにつながっているんだな、ということを改めて教わったような気がしました」

 昨年は念願の朝ドラ出演を果たしたが、30歳の大台を迎えた今年はいかに? 「『30歳って、楽しいよ』って言われることが多かったんですが、よりオリジナリティーを求められ、ふるいにかけられるような気がして、より悩んで、もがいていたという感じですかね。今回はみんなを引っ張っていく役をやらせてもらいましたが、年齢と共に今後そういう役が増えていくと思うので、自分もちゃんと成長していかないといけないと思いました」と気を引き締める。

 劇中の光司は、ヒロインと互いの過去を話すことで、自身の弱さと向き合い、距離を縮めていく。「このシーンにはすごく共感しました。自分の現状、弱さを知ることがいかに大事か。僕のウイークポイントですか? 例えば、能動的じゃないこと。アグレッシブな感じ、エネルギーにあふれた人っていうのは、僕自身とかけ離れているんで、そういう役は悩むんですよね」

 最後に2022年の抱負を聞いた。「大きな目標はないですが、何事もやり続けることが大変なことだと思うので、来年に限らずですが、ずっとこのお仕事を続けられていたいです。今回のようなアグレッシブな役もどんどんやっていきたい。性格上、よく悩むし、ネガティブなところもあるんですけど、もっともっと純粋にお芝居を楽しむっていうことを忘れず、もっと自由に芝居できたらいいなと思っています」。

□中村蒼(なかむら・あおい)1991年3月4日、福岡県出身。2006年、主演舞台「田園に死す」で俳優デビュー。近年の主な出演作品は、ドラマ「赤ひげ」シリーズ(NHK)、「悪魔が来りて笛を吹く」(NHK)、「詐欺の子」(NHK)、「浮世の画家」(NHK)、連続テレビ小説「エール」、「ネメシス」(NTV)、映画「空飛ぶタイヤ」、舞台「お気に召すまま」「忘れてもらえないの歌」「君子無朋」など。

ヘアメイク Kazuya Matsumoto
スタイリスト 秋山貴紀

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