ASAYANと虹プロから見る時代の変化 テレ東Pが語るオーディション番組ブームの背景

番組ではLDH JAPAN史上最大規模のオーディション「iCON Z」に独占密着【写真:(C)テレビ東京】
番組ではLDH JAPAN史上最大規模のオーディション「iCON Z」に独占密着【写真:(C)テレビ東京】

応募者に対し「オーディションをなめてる」と厳しい指導

――「Dreamer Z」の中で「弾き語りZオーディション」という企画がありますが、審査員は出演者に丁寧にアドバイスしています。視聴者にとっても学びや気付きにつながります。

「スタジオではオーディション参加者本人に失礼のないよう注意を払っています。皆さん音楽の経験があるので、ドラマ主題歌として考えた場合どうなのか、特に不合格者の場合、そのあたりを丁寧に伝えるようにしていますね。これから戦いが熾烈(しれつ)になっていくので視聴者の方がより共感できるように作っていきたいなと思います」

――番組ではLDH JAPAN史上最大規模のオーディション「iCON Z」に独占密着しています。これまでの放送ではダンスコーチを務めるTHE RAMPAGE from EXILE TRIBEの武知海青が努力を見せないオーディション参加者に「オーディションをなめてる」と厳しい態度を見せました。

「武知さんのスパルタ指導によって参加者の本質がリアルに出ました。武知さんの話しぶりは穏やかでしたが、はらわたは煮えくり返っていたはず(笑)。『自分の弱いところは自分で気付かなければいけない』という言葉がありましたが、ああいう空気感をみっちり伝えたいと思います。番組内では“コーチングZ”という言葉も使っています。以前、『愛の貧乏脱出大作戦』(98年4月~02年9月)というバラエティー番組を担当していました。料理のプロが経営に苦しむ飲食店店主にコーチするという内容ですが、修業の厳しさに耐えかねて達人に反抗したり投げ出したりする店主もいまして。気持ちと気持ちのぶつかり合いでしたから真ん中に入っていた私は本当にヒヤヒヤ、ヒリヒリしましたね。その時の思いが“コーチングZ”に受け継がれていると思います。武知さんもオーディションを乗り越えてきたから『一緒に夢をかなえようぜ。応援するよ』という気持ちが強いのです」

テレビの面白さを若い世代に伝えることは十分に可能

――番組内の「弾き語りZオーディション」はTikTokとコラボしていてテレビの未来像を予感させます。

「TikTokは若い世代、特に10代でテレビ離れをしている世代が好むツールです。常にスマホやタブレットなどのデバイスを手軽に使って楽しんでいる。TikTokに動画をアップすれば誰でもスターになれる可能性がありますし、絶えずエンターテインメントにリーチしているというのは揺るがない事実です。そういったツールにわれわれテレビが対抗できるのかという議論は実は数年前に終わっていて、実際超えられるものではないです。若い世代が常に接していて大きな可能性を秘めたツールに提案を投げかけたときに、そのツールから飛び出して一気にテレビのステージに移り、そこにドラマの主題歌や主演の機会を作りました」

――SNSとの連動が新しい番組を生みそうですね。

「TikTokというソーシャルなツールとどんどん組んで同じ熱量を双方向ですぐさま表現する、といったことをテレビは今やらなければいけない。そのために破天荒な企画、あり得ない発想をオーディションとしてTikTokと戦略的にしっかり組む。そこに親和性や情報の伝達スピードが生まれていくと考えています。テレビが見られなくなったといいますが、デバイスの問題もあります。スマホはいつでも手元にありますから若い世代はそちらを利用します。でも、テレビに自分が映ればそれはそれで喜ぶはず。テレビの面白さを若い世代に伝えることは十分に可能だしテレビの影響力はまだまだ大きいと考えます。ドラマの主役という王道とTikTokの組み合わせは局内でも『あれ、面白いね』と好評です。次はアニメの主題歌、スケボー男子といったようにどんどん派生していければいいなと思います」

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