RIZIN榊原CEOを直撃 堀口・天心から2022年のRIZINの主役は誰か? フェザー級GPの行方は

外国人を含むフェザー級GP開催構想を明かした榊原CEO【写真:ENCOUNT編集部】
外国人を含むフェザー級GP開催構想を明かした榊原CEO【写真:ENCOUNT編集部】

いわゆる世代闘争も開幕 バンタム級GPとの違いは?

 これに対し、RIZINの榊原信行CEOは外国人勢を加えたフェザー級のワールドGP開催を模索したい旨を、大会後の総評で述べていたが、改めて話を聞くと、もう一歩、踏み込んだ見解を示していた。

 まず榊原CEOは「今回の大会は、事前の反響とかそういうもので言えば、これは予想通りなんだけど、メインどころで分かりやすい選手がいない分、一般のカジュアルな人たちへの浸透度は低い。でも、こういう試合でえてして熱が生まれるというか、行っとけばよかったっていう大会にできたので、それはよかったと思います」と話した。

 日本の首相も、そこまで存在感があるわけではない岸田文雄総理に落ち着いているのを象徴とするように、一説によると「その他大勢の時代」とも呼ばれる昨今、斎藤に続いて新王者に輝いた牛久も、今のところ、そこまで強烈な個性を発するタイプには見えないが、その点はRIZINも世相を反映した王者が選定されているともいえる。

「まあね。実際、何が時代を動かすのかは分かりませんが、まだまだ絶対王者と言われるような人は現れていないので。まあ、堀口(恭司)はこれまで通り、バンタム級王者としてRIZINの看板を背負っていくんだけど、彼が日本に戻ってきたところで、(これまでのように)2か月に1回試合をするっていうようなことはね、この年末もそうだし、来年も基本行われないと。そういう意味ではチャンスはどの選手にもあるっていうことでしょう。そのチャンスを手にした牛久選手もそうだし、金原、中村大介ですらもう1回、トップに立てるチャンス、時代の寵児(ちょうじ)になれるかどうか。そういうふうに、みんなにチャンスがあるよね」

 前述通り、フェザー級は金原、中村がいることで、20代のイキのいい現役バリバリの選手に比べると、自然と年齢やキャリア、ファイトスタイルに違いが出てくる。そのため、いわゆる世代闘争的な側面にも焦点が当たっていくだろう。その点でいうと、現在開催中のバンタム級グランプリでは、年齢的にもキャリア的にも今成正和がその役割を担っていたが、惜しくも1回戦で敗れてしまった。だからこそ、本当にフェザー級GPがあるとすれば、バンタム級よりも世代間の違いが際立つことにつながっていく可能性が高い。となれば、当然ファン層にも違いが出てくるので、その面でもこれまでとは違った視点が楽しめるに違いない。

「そうだよね。いろんなスタイルっていうか、若くてイキが良くて、でも名前がないとかっていう選手のオンパレードではないのでね。そこに(世界各国の)各プロモーションの代表選手をどうやって絡めていくかが僕らの考えることではあるんだけどね」

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