【気になる人】実母に運転免許証を強引に返納させたダイアモンド☆ユカイが明かす今も苦しい胸の内

高齢者の運転ミスによる悲惨な事故が後を絶たない。車を運転する高齢の両親や祖父母をもつ家族は心配でたまらず免許返納を望むが、まだまだ元気なうえ交通の便が良くない地域に住む高齢者は、そう易々とは車を手放せないのが実情だろう。いったいどうしたらいいのか。どう考えたらいいのか。かつて、母親に免許返納をさせたミュージシャンのダイアモンド☆ユカイさん(59)に聞いてみた。

実母を“鉄人”と形容するダイアモンド☆ユカイさん【写真:山口比佐夫】
実母を“鉄人”と形容するダイアモンド☆ユカイさん【写真:山口比佐夫】

高齢者の免許返納問題の難しさを実体験から語った

 高齢者の運転ミスによる悲惨な事故が後を絶たない。車を運転する高齢の両親や祖父母をもつ家族は心配でたまらず免許返納を望むが、まだまだ元気なうえ交通の便が良くない地域に住む高齢者は、そう易々とは車を手放せないのが実情だろう。いったいどうしたらいいのか。どう考えたらいいのか。かつて、母親に免許返納をさせたミュージシャンのダイアモンド☆ユカイさん(59)に聞いてみた。(取材・構成=中野裕子)

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 高齢者の免許返納は切実な問題だよね。都市部と地方では同じように語れないし、高齢者と一口に言っても、衰え具合は本当に人それぞれだし。80代でも身体も元気で頭もしっかりしている人はいるけど、逆に60代でもあちこちガタがきている人もいる。ただ、どんな人間にも確実に老いはやってくる。そのことを自分自身が自覚して、自主返納しなくちゃなんない時代になってきたんじゃないかな。

 オレのオフクロは、若い頃は“鉄人”という言葉がピッタリの人だったんですよ。活発で頑丈でスポーツ万能。ゴルフは上手だし、家族で温泉卓球をやってもスコーン!とスマッシュを決めてオレを負かしちゃう。オレだって野球少年だったから、決して運動オンチじゃなかったのに。仕事も区役所勤務の公務員で、定年までバリバリ働いて課長にまで出世していた。昭和一桁生まれの女性だからキャリアウーマンのハシリですよね。子どもの頃のオレにはすごくデカイ人に感じていました。

 オヤジも公務員だったんだけど身体が弱く、オレがデビューする前の1985年に亡くなって、一人っ子のオレもデビューしてすぐ実家を飛び出したから、オフクロは埼玉・大宮で長年1人暮らしをしていました。仕事を定年になった後は友だちと海外旅行にしょっちゅう行ったり、デパートに買い物に行ったり、家庭菜園や鎌倉彫を始めてみたり、絶えず忙しく動いて人生を満喫していました。運転はオレより上手いぐらいで、遠距離を運転してかかりつけの病院に2時間かけて通い、途中で新しい店を見つけたりして通院さえも楽しんでいましたね。

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