佐久間由衣、170センチのコンプレックス「目立たないように猫をかぶってしまった」

佐久間由衣は同い年で初共演の奈緒への思いを明かした【写真:荒川祐史】
佐久間由衣は同い年で初共演の奈緒への思いを明かした【写真:荒川祐史】

奈緒との初共演に「すごく刺激をいただきました」

 高身長はモデルとしては武器になっているが、「ファッションの仕事では、1つ自分を肯定できたんですけども、身長が高いことは生きていく上で及ぼす影響も大きいのではないかと思います。空間における面積も大きいですし、人よりもストロークが長いから。立ったら、『大きいね』と言われますし、コミュニケーションの場などで、自分に抱かれるイメージと自分の振る舞いに差があり、目立たないように猫をかぶってしまったり……。無意識のうちにある気がしますね」。

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 劇中では、奈緒が演じるイノギと次第に親密になり、その関係性が変化していくのが見どころ。2人は初共演だが、同い年の早生まれ。取材の合間でも取材陣に仲の良さを見せていた。

「クランクインする前に、監督が2人でお茶する時間を作ってくれたんです。何度かそういう時間があって、2人とも、その時間をどこかに忘れないでいたんだと思いますね。役者さん同士の信頼関係はすごく大切だと思います。奈緒ちゃんのことは本当に大好きで、女優さんとしても、すごく刺激をいただきましたし、尊敬できます。奈緒ちゃん自身がとっても優しい方で、ユーモアたっぷりで、私をたくさん笑わせてくれたんです。そういったものが、ホリガイとイノギの関係にもつながっている気がします」

 劇中にはホリガイとイノギが心を通わせる印象的なシーンもあるが、自然と作ることができたという。「彼女たちが出会ったのは偶然のように見えて、何か引き寄せのものがある気がしています。お互い人に話せないようなっていうのを持っていて、お互いが支え合っていく。友情とも恋愛ともいえない2人の絆があり、距離が近くなったと感じる時間でした」と振り返る。

「完璧じゃない人たちが不器用ながらに人を支えようとする姿に元気をもらえる作品だと思います」と佐久間。劇中では、少しイケてない女の子を好演したが、素顔は最高にいかしていた。

□佐久間由衣(さくま・ゆい)1995年3月10日、神奈川県出身。2014年、「人狼ゲーム ビーストサイド」で映画初出演。15年にはフジテレビ系「トランジットガールズ」でドラマ初出演にして、初主演。NHK連続テレビ小説「ひよっこ」でヒロインの親友役を演じた。結婚情報誌「ゼクシィ」の10代目CMガールに抜てきされた。17年、「明日の約束」での演技で10月期コンフィデンスアワード・ドラマ賞の新人賞を受賞。初主演映画「“隠れビッチ”やってました。」(19年、三木康一郎監督)では第32回東京国際映画祭で東京ジェムストーン賞を受賞。20年12月に「てにあまる」(演出:柄本明)で初舞台を踏んだ。最近ではドラマ「ひきこもり先生」や「彼女はキレイだった」に出演。

次のページへ (3/4) 【写真】クールな表情でカメラを見つめる佐久間由衣の姿
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