体重超過、夢遊病、通路で号泣…「お騒がせ格闘家」の第一人者・KINGレイナが本音激白
諸問題をクリアするための解決策
ちなみに佐伯代表としては、「KINGに関しては、試合を組みながら、いろんな想定をしとかなきゃいけない」と告白。どういうことかといえば、例えば契約体重が決まっても、それをそのまま伝えるのではなく、1キロ少なめに伝えておく。実際、熊谷戦では64キロ契約の試合を63キロと伝えていたという。
つまり先手を打って、サバを読んでいるのだ。そうやって体重超過という、本来あってはならない事態を未然に防ごうとしている。
だからこそ佐伯代表は「(KINGの)見た感じの像を考えると、俺はヘビー級のほうが合うのかな、と思う」と話すと、KINGは「無差別はマジでカラダがもたない」と返答。その理由を「腰も痛いし、ホントにヒザも痛くなっちゃうので」と口にしていた。ならばKINGの適正体重は何キロになるのか。今はそれを模索している段階にある。
最後に、KINGに対して、自身が「お騒がせ」と呼ばれてしまうことについてどう思っているのかを尋ねた。
「何も思っていなくても『お騒がせ』って言われちゃうので、もう何も気にしていないです。あ、計量ぐらいは考えていますからね、さすがに」
そう言って悪びれない様子のKING。それを見ながら、佐伯代表は「最初、生意気キャラで実は優しい面も持っているっていうふうに見せていたけど、基本的にはダメな人間ですからね」と静かに語った。
果たしてKINGは今後も「お騒がせ格闘家」と言われ続けるのか。
格闘技界とは非日常の世界である。だからこそ、強さが全て、とまでは言わないが、第一に優先されるのは間違いない。要は、KINGがいくら問題行動を起こそうと、強ければ問題がない。いや、問題が多少はあったとしても、ある程度のことは許される。それが格闘技界の魅力だからだ。
「強くなきゃいけないのは、誰よりも分かっているんです」
KINGも自身に貼られたレッテルをはねつける解決策を理解している。頭でそれが分かっているなら、あとは実行あるのみ。例えその道がイバラだったとしても、選んだからには達成するしか方法はない。いくら佐伯代表から「(KINGは)基本はうそから始まる」と言われても、なにクソの精神で「うそから出た真」を実践していくしかないのだ。KINGには多少の「お騒がせ」をはねつけるだけの強さをもう一度、身につけてもらいたい。それを強く望んでやまない。