プロレス界の兄弟タッグは人気者ぞろい シャープ兄弟から初陣の斉藤兄弟まで振り返る

2人合わせて666キロのマクガイヤー兄弟【写真:柴田惣一】
2人合わせて666キロのマクガイヤー兄弟【写真:柴田惣一】

日本では力道山2世コンビが活躍 征矢兄弟は弟の匠が志半ばでケガで引退

 アファとシカの怪奇派兄弟・サモアンズは不気味な雰囲気を醸し出していた。試合前のセレモニーで、シカが花束嬢を「ワーッ」と驚かしたところ、動けなくなってしまったことがある。すると、アファがあわてて誘導してリング下に無事に降ろすなど、実は優しい面もあった。

 新たな合体プレーを次々と繰り出し、ファイトスタイルに革命を引き起こしたリックとスコットのスタイナーブラザーズも忘れられない。フランケンシュタイナー、投げっぱなしジャーマンなど、当時は思いもつかない大技をいとも簡単にやってのけ、度肝を抜いた。決めポーズもバッチリだった。

 地味なグラウンドテクニックで「う~ん」とうならせたのは、ジョーとディーンのマレンコ兄弟。「神様」カール・ゴッチの教えをマスターした2人は、男性ファンの拍手の的だった。

 他にもジャックとジェリーのブリスコ兄弟も1970年代の日米マット界で、その名を轟かせた。2000年代にはジェイとマークのブリスコブラザーズも登場。こちらも日米両国で暴れている。

 日本では力道山2世コンビ、故・義浩さんと光雄の百田兄弟がいた。学と匠さんの征矢兄弟も期待されていたが、匠さんがケガで引退している。学は「故郷でワイン製造の仕事で頑張っている弟の分まで、プロレス人生を全うしたい」と意気込んでいる。

 現在の全日本プロレスでは、優馬と亮生の青柳兄弟が唯一無二の個性を発揮している。シュウとケイの双子のバラモン兄弟は、多くの団体で、独特のスタイルを披露するなど、兄弟タッグの活躍は目覚ましい。

 最初の一歩を踏み出した斉藤兄弟も、持ち味であるパワーファイトで、日本マットにその名を刻み込んだファンクスやマスカラス兄弟に負けない兄弟タッグに成長してほしいところ。互いの良いところは伸ばし、足りないところは助け合う。リング上でのチームプレーに期待は高まる。

 古今東西、兄弟タッグは数あれど、皆さんにとって最高のコンビは、どのチームだろうか?

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