【愛車拝見】ボロボロのフェラーリ・ディーノ246GTを1000万円で買って30年乗り続ける元会社員の話

一流企業を辞めるほど車にのめり込んだという【写真:山口比佐夫】
一流企業を辞めるほど車にのめり込んだという【写真:山口比佐夫】

「車を通して多くの方に楽しんでもらいたい」

 車好きは父からの血筋かもしれません。父の実家は川崎に車が2台しかない時代に、その1台を所有していたぐらいのクルマ好きの家でした。私はサラリーマン時代、電機メーカーでシステムエンジニアの職務に就きながら、社内で公認モータースポーツクラブを設立し、レースや走行会などのイベントを主催していましたが、大好きなクルマ関係の活動をより積極的に行いたくて、38歳の頃に会社を辞めて独立。不動産投資・管理会社を経営しています。

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 モータースポーツの活動はやがてスーパーカーに軸足が移りました。これからも日本スーパーカー協会は、行政・地方自治体、日本自動車工業会、関連企業などと連携を取りながら、スーパーカーを通して少しでも日本が元気になるような活動を推進していければと思っています。大げさなようですが、私の人生は「車を通して多くの方に楽しんでもらう」ために存在するのだなあ、と。そして、スーパーカーを通して交流を持った人とのつながりは、自分にとって何ものにも代えがたい大きな財産となっています。

 日本は自動車産業で成長・発展してきた国でありますが、今は少子化のうえ車に興味がない若者が増えていることを、とても残念に思います。自動車産業の衰退は国力の弱体化につながります。スーパーカーという分かりやすい車をトリガーとして、子どもたちをはじめ少しでも多くの方に車に興味を持ってもらい、車をもっと身近なものに感じてもらえれば、とてもうれしく思います。

ディーノ246GTに乗ってみた!<取材者からの一言>

 山口百恵の歌に登場する“真っ赤なポルシェ”。ポルシェでなくとも真っ赤なスーパーカーに、街中でお目にかかるなんてことはなかなかない。取材の日は天気が良く、緑の中で美しく映え、見ているとウットリ、ワクワク。多くの人が惚れるのも納得。助手席に座ると地面がとても近い。地面の上にそのまま座っているかのよう。走り出すと30キロぐらいのスピードでも、ブウォン、ブウォンというエンジン音、ゴツゴツした乗り心地も相まって迫力満点。これで200キロって……「分解しそう」って分かる、と思いました。

□須山泰宏(すやま・やすひろ) 1964年4月4日、神奈川県生まれ。1987年、青山学院大学・理工学部電気電子工学科を卒業し、電機メーカー「カシオ計算機」就職。SEとして業務アプリケーション開発やエンジニア向けの教育を約15年間担当。38歳の頃、退社し独立。不動産投資・管理会社を経営しながら、2015年に「全日本スーパーカー連絡会」を立ち上げ、17年に「一般社団法人 日本スーパーカー協会」として法人化し代表理事を務める。11月1日をスーパーカーの日と制定し、お台場で毎年秋にアジア最大級のスーパーカーイベント「TOKYO SUPERCAR DAY」を主催。08年設立のスーパーカー・オーナーズクラブ「SuperCar Club Japan」の代表も務める。

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