葉加瀬太郎、1年越しの30周年ツアーがスタート 喜び噛みしめ「全力で駆け抜けたい」
葉加瀬太郎が10日、埼玉・川口リリアにて延期となっていた2020年の春ツアーの振り替え公演となるコンサートツアー「葉加瀬太郎 30th Anniversary オーケストラコンサート2021 ~The Symphonic Sessions~」をスタートさせた。
僕を支えてくれている全てのスタッフたちに心から感謝
葉加瀬太郎が10日、埼玉・川口リリアにて延期となっていた2020年の春ツアーの振り替え公演となるコンサートツアー「葉加瀬太郎 30th Anniversary オーケストラコンサート2021 ~The Symphonic Sessions~」をスタートさせた。
20年3月に発売したアルバム「The Symphonic Sessions」を携え、自身初のフルオーケストラが話題の30周年記念コンサートは昨春に開催予定だった。
「やっと実現することができましたこのコンサート。本来であれば昨年の春に行うはずでした」と、1曲目の「Another Sky」を演奏した後、葉加瀬は来場者に語りかけた。
「昨年、2020年は僕にとりましてデビューから30周年というわけで、その記念の第1弾として何年も前から企画していたのがこのツアーでした。しかしながらリハーサルを終え、いざ初日を迎える直前に延期を決定せざるをえませんでした」と、1曲目を終えたところで葉加瀬はじくじたる思いを吐露。
「昨年は僕たち音楽家のみならず世界中のみんなにとって経験したことのないくらい大変な1年ではありましたが、それを乗り越えてこうして今日みなと一緒に音楽をできる喜びを噛み締めながらしっかりと演奏していきたいと思います。そしてこれまで応援してくださってきたファンの皆さま、そして僕を支えてくれているすべてのスタッフたちに心から感謝申し上げます。今日はどうぞ、このリッチでゴージャスなサウンドでたっぷりと僕の音楽を楽しんでいってください」と笑顔であいさつした。
2曲目は交響詩「希望」。演奏を終えて葉加瀬は、「僕は10歳の時にオーケストラと出会って、その時からずっと夢中になりました。これが楽しくてずっとバイオリンを続けてきたっていうのもあるんです」と“オーケストラ愛”を語り、「オーケストラのための曲たちもなかなか演奏する機会がなかったので、本当にうれしいですね」とにっこり。さらに、3曲目に冨田勲の「新日本紀行」、4曲目に「瑞風」をパフォーマンスし、幻想的な音で観客たちをファンタジックな旅路へと誘った。
第2部は「ひまわり」、映画「ティファニーで朝食を」の「Moon River」を披露。さらに、葉加瀬自身が影響を受けたクラシックの楽曲をカバーしたアルバム「Dal Segno ~Story of My Life」に収録されているモーツァルトの「トルコ風コンチェルト」、ベートーヴェンの「ロマンス」というクラシックナンバーを演奏し、フルオーケストラの魅力を余すことなくアピール。そんな中、「WITH ONE WISH」をオーボエ奏者・最上峰行とのデュエットで奏でるスペシャルバージョンで届ける場面も。オーケストラの音の湖の中心の立つバイオリンとオーボエのサウンドに、客席からひと際大きな拍手が起こった。
本編を終えてアンコールに登場した葉加瀬は「5月までこのツアーをやった後、夏の野外イベント、秋の全国ツアーとまだまだ楽しい企画がめじろ押しです。全力で頑張って駆け抜けて参りたいと思いますのでどうぞよろしくお願いします!」とコメントし、「無事に開催されることを願って演奏したいと思います」という言葉を添えて、東京オリンピック・パラリンピックの応援歌として制作された「Legacy」を演奏。
全13曲を豪華なオーケストラアレンジで披露し、メモリアルなコンサートツアーの開幕を彩る初日を締めくくった。
万感の思いを音に乗せたツアーは、5月16日の東京国際フォーラム・ホールAでの公演まで全国11か所、13公演を行う。