「東京アニメセンター in DNPプラザ」、渋谷に移転 初回企画展は「クレヨンしんちゃん」

大日本印刷株式会社(DNP)は1日、2017年から東京・市谷で、一般社団法人日本動画協会(AJA)と共同で運営してきた「東京アニメセンター in DNPプラザ」を、株式会社丸井が運営する東京・渋谷の「渋谷モディ」へ移転することを発表した。リアルとバーチャルの融合による新しい体験価値を提供するアニメ文化の発信拠点として、4月16日にリニューアルオープンする。

新施設「東京アニメセンター in DNP PLAZA SHIBUYA」のイメージ図
新施設「東京アニメセンター in DNP PLAZA SHIBUYA」のイメージ図

4月16日にリニューアル アニメ・漫画のIPを生かした企画を推進

 大日本印刷株式会社(DNP)は1日、2017年から東京・市谷で、一般社団法人日本動画協会(AJA)と共同で運営してきた「東京アニメセンター in DNPプラザ」を、株式会社丸井が運営する東京・渋谷の「渋谷モディ」へ移転することを発表した。リアルとバーチャルの融合による新しい体験価値を提供するアニメ文化の発信拠点として、4月16日にリニューアルオープンする。

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 ニューノーマル(新常態)の構築が進むなか、時間や距離による制限を受けない仮想空間を活用したサービスが拡大。IoT(モノのインターネット)などを活用して現実の情報をリアルタイムに仮想空間に反映し、リアルとバーチャルの2つの空間を鏡像のように存在させる「ミラーワールド」のサービスも誕生している。こうした中で、日本のアニメ産業市場も近年顕著に伸長し、2020年度も新型コロナウイルス禍のなかで漫画やアニメ動画の需要が高まるなど、今後も事業の拡大が予測される。

 こうした背景を受け、DNPは独自の「P&I」(印刷と情報:Printing & Information)を強みとして、リアルとバーチャルの双方を行き来できる新しい体験価値と経済圏を創出する「XRコミュニケーション事業」を展開。事業の1つとして、アニメ・漫画・ゲームのコンテンツホルダーと協業し、リアルとバーチャル双方の多様な表現手法を使ってコンテンツの魅力を発信していく考えだ。

 DNPは「東京アニメセンター in DNPプラザ」を共同運営し、コンテンツを活用した企画展や物販などを通して、日本のアニメ文化の魅力を広く発信してきた。今回、施設を国際都市へと進化し続ける渋谷へ移転し、「東京アニメセンター in DNP PLAZA SHIBUYA」としてリニューアルする。「XRコミュニケーション事業」の基軸となる拠点の創設だ。

 新たな施設「東京アニメセンター in DNP PLAZA SHIBUYA」では、初回企画展として、「クレヨンしんちゃん」(臼井儀人/双葉社)の原作コミック誕生30周年を記念したイベントを開催する。「原作30周年記念展 クレヨンしんちゃん オラのミリョク新発見だゾ」で、期間は4月16日~5月23日まで。

 企画展では、原作コミックからアニメ・映画・ゲーム・グッズなど、さまざまな形で展開されてきた同作品の魅力を伝える。作品に登場する多数のキャラクターに関する企画展示、原作とアニメの表現の仕方を見比べられる比較展示などを行う。

 バーチャル空間と連動した企画も。野原しんのすけ、ひろし、みさえとともに、本企画展を楽しめるサービスだ。音声ガイドとしてスマートフォンアプリ「HoloModelsTM」を使用し、会場内の各所で、スマートフォン画面に登場したARキャラクターを見ながら、キャラクター同士の会話を聴くことができる。また、本企画展を「バーチャルSNS cluster」上にCGで再現し、バーチャル空間でも同時に本企画展を開催する。

 新施設では、日本動画協会や多くのパートナー企業と協業し、IP(知的財産)を生かした企画展と物販における新しい体験価値を提供。「XRコミュニケーション事業」のビジネスモデルを推し進め、今後はコミュニケーションサービス領域において、2025年度までに40億円の売上を目指すという。

次のページへ (2/2) 【写真】「クレヨンしんちゃん」原作コミック誕生30周年を記念した初回企画展のポスタービジュアル
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