優希美青、ホリプロ60周年記念作で“ハマり役”「他の人だったらヤキモチ妬いた」

今作で演じた有海は「今までの役で1番演じやすかった」と明かした【写真:山口比佐夫】
今作で演じた有海は「今までの役で1番演じやすかった」と明かした【写真:山口比佐夫】

女優1本を決意したキッカケ「自分の学力で…」

 親からの愛情を知らずに育った女子高生・有海(うみ)を演じ、春川との痛いほどに切ないラブストーリーを展開していくが、台本を読んだ時には「こんなに難しい話で、こんなにも難しい役だと知ったら『無理だよ!』って思っちゃいました(笑)」と戸惑いを明かした。一方で、「監督からは『優希さんの“素の部分”でやってください』って言われていたので、『自分だったらどうするか』っていうのを常に考えていました。『自分だったらどう思ってこう言うんだろう』とか。逆に、『自分だったらこれは言わないな』とか。だから自分と向き合う時間が増えましたね」と役作りについて説明。

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「『自分ってどういう人なんだろう』って考えることが増えて、そのせいかセリフも自然と台本と違う言い回しになっていて、お芝居をしているうちに、監督が『今のほうが良い!』ってそのまま活かしになったり、今までで1番お芝居しているって感覚がなかった役かもしれないです」と自然体で演じることできたと話した。

 さらに、演じていく中で多くの共通点が見えてきたようで、「いざ演じてみたら似ているところも多かった。共感する部分も多くて、他の人がやっていたら、『え! これ私のほうが良かったのに!』って思ってしまうんじゃないかなってぐらい、私にはすごいハマっていた。だから、他の人が演じていたらヤキモチ妬いていたな……って思います。あれだけ『私で大丈夫かな?』って思っていたけど、他の人がやっていたら多分見たくなかった」と有海という役への強い思いを口にした。

 13歳当時に芸能活動をスタートさせてからはや9年。中学生の頃は周囲の子と比較し、「私に女優って合ってるのかなと迷う時もあった」と葛藤の日々を過ごしていたという。そんな気持ちに整理がついたのはひょんなことがキッカケだったようだ。

「『高校に行こう!』ってなった時に受験しなきゃいけない。勉強が苦手なので『自分の学力で行ける高校があるのか……』ってとこから始まり、『(行ける場所が)ないね』って(笑)。そんな時に、『私はこのお仕事をがんばっていこうと決断しました』と笑顔。「高校を卒業してからも大学に行くっていう選択はまったくなくて、女優1本でやっていこうって決めました」。

 優希にとっては「有海が今までの役で1番演じやすかった」と明かすほどのハマり役。「重いテーマなのに、なぜか暗くなりすぎず作品として面白いと思って見ることができるというのがこの作品の魅力」とアピールした。

“財産”ともいえる“大きな一作”を経験し、成長していく姿に注目していきたい。

□優希美青(ゆうき・みお)1999年4月5日、福島県出身。2012年に「第37回ホリプロタレントスカウトキャラバン」でグランプリ受賞。13年4月にはドラマ「雲の階段」(日本テレビ系)で女優デビュー。NHK連続テレビ小説「あまちゃん」(13年)など話題作にも多数出演。好きなアニメは「名探偵コナン」、好きな食べ物は白米。現在はマッサージに興味。

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