青木真也がコロナ禍のシンガポールで激勝 PCR検査4回、ホテルに缶詰、驚きの入場…核心直撃

去る1月22日、シンガポールで開催されたONEの大会に“バカサバイバー”青木真也(37)が参戦。1年8か月ぶりに国際戦で、“青木不利”の下馬評を覆し、見事激勝した。コロナ禍になってから初めて、異国の地での闘いになったが、今回は独自のメッセージを内包してのものだった。しかも、今回はコロナ禍だけに、現地に着いてから試合後に至るまで、約18年に及ぶプロ生活でも初体験の連続だったという。現地を経つ前日の青木に、オンラインで話を聞いた――。(聞き手◎“Show”大谷泰顕)

宿泊した現地のホテルの一室で記者のオンライン取材に答える青木真也【写真:ENCOUNT編集部】
宿泊した現地のホテルの一室で記者のオンライン取材に答える青木真也【写真:ENCOUNT編集部】

ホテルから一歩も出られないシンガポール滞在

 去る1月22日、シンガポールで開催されたONEの大会に“バカサバイバー”青木真也(37)が参戦。1年8か月ぶりに国際戦で、“青木不利”の下馬評を覆し、見事激勝した。コロナ禍になってから初めて、異国の地での闘いになったが、今回は独自のメッセージを内包してのものだった。しかも、今回はコロナ禍だけに、現地に着いてから試合後に至るまで、約18年に及ぶプロ生活でも初体験の連続だったという。現地を経つ前日の青木に、オンラインで話を聞いた――。(聞き手◎“Show”大谷泰顕)

――“バカサバイバー”、激勝おめでとうございます!(ジェームズ・ナカシマに1R2分42秒、ネッククランクで勝利)

「ありがとうございます」

――今回はコロナ禍になって初めてのONEシンガポール大会参戦でしたけど、まず現地に着いたのはいつだったんですかね?

「(現地に着いたのが)16日、土曜日の6時の便ですね」

――試合の6日前なんですね。できれば、改めて今回の試合前後の流れを教えてもらえたら。

「分かりやすく言うと、一歩もホテルから出れません」

――出られない!?

「そもそも空港に着いたらすぐにPCR検査をしないといけなくて。検査が終わったらすぐにホテルに移動します。しかも誰とも接触がないように裏口からホテルに入って」

――厳重ですね。

「ええ。1度消毒液をぶちかけられてホテルに入ったら、PCR検査の結果が出るまではホテルの部屋からも出られないんです」

――部屋からも……。

「そう。それで(陰性の)結果が出て、初めてホテル内のジムだけ、1日に2時間使えるんですよ。それ以外は全部部屋!」

――食事は全てルームサービスになるんですか?

「朝だけはお弁当が出るんですけど、それ以外は全部ウーバーイーツみたいなものを自分で頼む。ただ、僕はこっちに知人がいるから、差し入れはしてもらえる感じですけど、こっちの人とは会えないんですよ」

――ええーー! せっかくシンガポールまで来ているのに知人にも会えない。

「要は、接触だから。ホテルに来てもらっても会えません。ホテルのフロントに届けてもらったものを、フロントの人が部屋まで届けてくれるみたいな」

――今回、セコンドについた宇野薫選手とはどういう感じだったんですか?

「PCR検査を終えた後は、セコンドとは接触ができます」

――かなり厳重なんですね。

「さらに試合当日がすごくて」

――さらに!?

「大会開始が午後8時半なんですけど、ホテルを出発したのが8時15分」

――大会開始の15分前!

「僕の試合は第5試合だったんですけど、ちょうど第1試合が始まっているくらいに、控室に入るんですよ。だけどもっとすごいのは試合に出る時で」

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