「今際の国のアリス」の撮影秘話、超ミステリアスな役・村上虹郎が語る“新感覚”の現場

俳優の村上虹郎が企画、被写体などを務めたコンセプトフォトブック「虹の刻」(フィガロジャポン)を発表した。これは、虹郎が被写体となり、映像監督で写真家の山田智和氏が作り上げた写真表現と、注目の文筆家たちによる短文や散文とコラボレーションしたもの。虹郎はNetflixで独占配信中のオリジナルドラマ「今際の国のアリス」にもミステリアスなキャラクターで出演中だ。インディーズからメジャー作品までこなす虹郎の思いとは……。

インタビューに応じた村上虹郎【写真:ENCOUNT編集部】
インタビューに応じた村上虹郎【写真:ENCOUNT編集部】

山崎賢人、土屋太鳳ダブル主演の話題作「若手俳優の芝居合戦のような作品」

 俳優の村上虹郎が企画、被写体などを務めたコンセプトフォトブック「虹の刻」(フィガロジャポン)を発表した。これは、虹郎が被写体となり、映像監督で写真家の山田智和氏が作り上げた写真表現と、注目の文筆家たちによる短文や散文とコラボレーションしたもの。虹郎はNetflixで独占配信中のオリジナルドラマ「今際の国のアリス」にもミステリアスなキャラクターで出演中だ。インディーズからメジャー作品までこなす虹郎の思いとは……。

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 インタビューはひょんなことから始まった。大分・別府の「第4回Beppuブルーバード映画祭」に、主演映画「ソワレ」(外山文治監督)で参加中の虹郎が「今なら、ネタがあるんですよね」と気さくに声をかけてくれたのだ。虹郎はデビュー作「2つ目の窓」(河瀬直美監督、2014年)の時にインタビューし、以来、何度か取材している。

 俳優の山崎賢人、土屋太鳳がW主演した「今際の国のアリス」は漠然と日常を生きていた若者たちがある日、突然、理不尽なゲームに巻き込まれ、死ぬか生きるかの戦いを強いられるというもの。映画「キングダム」(19年)の山崎と佐藤信介監督が再びタッグを組んだ。20年12月10日にNetflixで世界独占配信され、国内1位を獲得し、海外でも総合トップ10入りし、最も視聴された日本発のドラマとなった。好評を受け、シーズン2の製作も発表された。

「若手俳優の芝居合戦のような作品になっています。退屈な日常に飽き飽きしている若者が巻き込まれるディストピアの話で、お祭り感もあるし、キャラクターも、かっこいいし、僕も含めて特に若い方が好きな作品になっていると思います」

 虹郎が演じるのは、アリス(山崎)がゲームの途中で出会う「チシヤ」という人物だ。ブロンドのロン毛で、パーカのフードを深くかぶり、事態の成り行きを冷静沈着に見つめる。「みんながみんな、突飛なキャラクターですけども、僕の役は超ミステリアスですね。ネタバレもあって、あまり言えないんですけども……。とにかくスケールがえぐいですよ。ハリウッドのアクション系のダイナミズムが盛りだくさんです」とアピールする。

“佐藤組”はどんな現場だったのか。「全8話で、撮影は昨夏から約5か月。プロフェッショナルな組という感じがしました。CGも多く、絵コンテもしっかりあって、いままで体験したことのない現場でした。一言で言えば、新感覚。より職人的に呼ばれているという感覚がありました」と振り返る。

 虹郎の活動は俳優だけには留まらない。フォトブック「虹の刻」は出演したドコモやベイクルーズベーグルのCMを手掛けた山田智和監督と作り上げたもの。「山田監督と考えて、フィガロの知り合いの編集者に持ち込んだんです。編集者から、文章とコラボするのはどうかと言われましたが、それは願ったりかなったり、でした」。

次のページへ (2/4) フォトブック「虹の刻」では山田智和監督が写真撮影「読む映画でもあり、詩集」
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