幅広い層から支持を得ている「鬼滅の刃」(原作：吾峠呼世晴)。10月16日から上映されている『劇場版「鬼滅の刃」無限列車編』は324億円を突破(28日現在)し、ついに「千と千尋の神隠し」(宮崎駿監督、2001年)が持つ歴代興行収入記録を塗り替え、歴代1位の快挙を達成した(興行通信社調べ)。コミックスや関連商品が軒並みヒットを続けるなど大人気の同作だが、その人気ぶりはコミュニケーションツール「LINE」で販売されるスタンプへも大きな影響を与えたようだ。

　原作版の「鬼滅の刃」のLINEスタンプは19年より販売されていたが、アニメ放映以降、徐々に人気ぶりが加速。アニメ版のLINEスタンプと合わせて「鬼滅の刃」シリーズのスタンプ全体のダウンロード数がすさまじい勢いで伸びてきたという。

　現在では、人気イラストレーターの「カナヘイ」とコラボレーションしたものなど多様なデザインがラインアップされている。また、LINEのデザインを任意で変更できる「LINE着せかえ」でも主人公の竈門炭治郎や禰豆子(※1)、我妻善逸や劇場版で活躍した煉獄杏寿郎(※2)などキャラクターごとに異なるデザインの着せかえが販売され、好評を得ている。さらに、11月には待望の劇場版「鬼滅の刃」のボイス付きスタンプの販売が開始され、人気に陰りは見えない。

　LINE株式会社 LINEスタンプ事業部スタンプマーケティングチーム マネージャーの薄葉成一氏は「発売から1年以上経った原作版のスタンプ含め、全てのスタンプが現在でもランキング上位を席巻する人気です」と驚きを見せている。

　そして「LINE公式スタンプのランキングを1位～4位まで全て『鬼滅の刃』のスタンプが独占したこともあり、LINEスタンプ史上初の出来事となりました」と異例の人気ぶりを伝えた。

　現代人が日々のコミュニケーションツールとして欠かせないLINEへも影響を与えた“鬼滅旋風”。今後もリリースされるであろう多種多様なデザインのスタンプが会話の一助となることに期待したい。

※1：禰豆子の「禰」の正式表記は「ネ＋爾」
※2：煉獄杏寿郎の「煉」の正式表記は「火＋東」