目指せ女子プロレス業界ナンバーワン 新生スターダムは超満員札止め!

カードゲームをはじめ、さまざまなエンターテインメントを手がける「ブシロード」が女子プロレス団体「スターダム」を傘下に収めた。これにより、キックボクシング興行「KNOCK OUT」を開催する「ブシロードファイト」とともに新体制で運営されていくことになった。ブシロードは「新日本プロレス」をV字回復させた実績があるだけに、今後、女子プロレスが世間に広がっていくことが大いに期待されている。その新体制の第1回大会となる12月1日大阪・世界館での昼・夜大会を取材。ブシロード傘下で、「スターダム」はどう変わるのだろうか。

新体制でスタートしたスターダム (C)スターダム
新体制でスタートしたスターダム (C)スターダム

超満員札止め! 新体制第一弾は好スタート!

 カードゲームをはじめ、さまざまなエンターテインメントを手がける「ブシロード」が女子プロレス団体「スターダム」を傘下に収めた。これにより、キックボクシング興行「KNOCK OUT」を開催する「ブシロードファイト」とともに新体制で運営されていくことになった。ブシロードは「新日本プロレス」をV字回復させた実績があるだけに、今後、女子プロレスが世間に広がっていくことが大いに期待されている。その新体制の第1回大会となる12月1日大阪・世界館での昼・夜大会を取材。ブシロード傘下で、「スターダム」はどう変わるのだろうか。

 まず目についたのは、コーナーポストだった。赤と青、両コーナーのコーナーポストに「BUSHIROAD」のロゴマークが入っていた。安藤頼孝リングアナウンサーは「新体制一発目の大会、熱いご声援をよろしくお願いいたします!」と試合前にあいさつ。それ以外にはあえて新体制を打ち出すことはなかったものの、会場は昼夜とも超満員札止めの盛況。

 スターダムのアイコンと言われる岩谷麻優(26)がマイクで「大阪のみなさん、こんばんはー!」と絶叫すると、客席からは「昼間やろ」という声も。実はこの岩谷のアピールは、いつも昼夜逆転しているという“お約束”なのだが、それだけ新規ファンも詰めかけていたということなのだろう。

2大王者がプレミアムなタッグを結成

 また、こちらもあえて銘打たれることはなかったが、“新体制記念”ともいうべき試合が昼の部のメインで組まれていた。岩谷と星輝ありさ(24)が組み、花月(27)と葉月(22)のタッグマッチである。

 最大のテーマは12月24日後楽園で引退する葉月が大江戸隊ユニットリーダーの花月と最後のタッグ結成。と同時に、相手をつとめる岩谷がワールド・オブ・スターダム王者で星輝がワンダー・オブ・スターダム王者という2大王者揃い踏みが“さりげなく”実現したのだ。こちらは新体制スタートだからこその大盤振る舞いマッチメークと言っていいだろう。

 岩谷のワールド王座は赤いベルト、星輝のワンダー王座は白いベルト。この2本のベルトはスターダムのトップを象徴するタイトルだ。岩谷と星輝は2011年に旗揚げした団体の初期メンバー。しかし星輝は一度引退し、岩谷だけが唯一の一期生として絶えず団体を支えてきた。星輝は昨年11月にカムバックし、シングルの実績を積み上げ今年5月に白いベルトを奪取、現在7度の防衛を記録中だ。岩谷はスターダムのトップ選手ではあるものの、長いことシングル戦線からは遠ざかっていた。最高峰と言われる赤いベルト奪回したのは先月の後楽園大会で、実に2年2カ月ぶりの返り咲きだった。

 旗揚げ当初は「女―AMA―」(アマ)というタッグチームで活動していた岩谷と星輝。しかし星輝の引退で消滅、カムバックとともにタッグの復活も期待されたが、復帰戦の内容から岩谷は同じユニット「STARS」に所属するも星輝とは距離を置いた。その悔しさを胸に、星輝はシングルで結果を出し続けてきたのだった。そして両者が2大王座を同時戴冠。新体制のスターダムは、この2人を中心にまわっていくのだろう。だからこそ、新体制スタートでの2大王者揃い踏みなのである。

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