師匠・シーザー武志が大予想「RENAの引退発言? いや、たぶんまだやると思う」

飲み友達でもある歌手の吉幾三から贈られた「書」の前で【写真提供:シーザー武志会長】
飲み友達でもある歌手の吉幾三から贈られた「書」の前で【写真提供:シーザー武志会長】

「思い出なんて無茶しなきゃできないぞ」

――ところで、今回、SBの元選手だった森谷吉博統括本部長に話を聞いたら、オーストラリアで試合をして土井(広之、SB世界ウェルター級王者)選手と2人揃って負けたものの会長とのいい話があったそうですね。

「いや、あいつら試合に負けたくせに、朝まで飲んでいるんですよ」

――試合後に飲むのはマズいと言われるかと思ったら、シーザーさんが「今日ぐらいは飲め。海外ルールだ!」って言ってくれたと。

「その翌日の朝にも『思い出に飲むか』って言ったんですよ。その時は空港内にカウンターがあって。朝6時くらいかな。テキーラをくれって言ったら、レジのおばちゃんにむちゃくちゃイヤな顔をされたんだけど『OK』って出してきたから、まずは1杯。それを飲んだら前の晩にしこたま飲んでたアイツらがカーッ! てキツい~って顔したから、『お前らな、思い出なんて無茶しないでできるか?』って3杯くらい飲ませたね(笑)」

――思い出を作りたくないのかと(笑)。

「だけど俺も朝まで飲んでいたから、機内に乗ったらそのままガーッと眠ってしまって、起きたら成田(空港)だったね」

――その時にシーザーさんから「思い出なんて無茶しなきゃできないぞ」って言われたと。いい話だなあと思って。

「いや、それはホント。限界まで行かないと、『あの時、あそこまで……』って語れない。サラッとしちゃうと思い出に残らない。だから千代の富士と飲んだことを、俺は生涯忘れない(笑)」

――相当に無茶な酒だったんですね(笑)。

「いや、あの時は腰がねえ、抜けたね。軽井沢でゴルフしたんだよ。その前夜祭でも飲んだんですよ。そしたらヘロヘロになっちゃって。翌日、ゴルフで回る時に、千代の富士が『会長! シュート!!』とかって酔っ払いながらシュートサインをしてたよ(笑)」

――シュートサインまで(笑)。

「親方はね、ドンペリしか飲まないんです。ああいう(西洋の)飲み物は日本人には合わないんじゃないかと思って飲まなかった時期もあったけど、最近はシャンパンやワインを飲むと彼らとの楽しかった時間を思い出すよね」

――最後に、若い人たちに向けてのメッセージをお願いします。

「若い人は好きなように生きていいんだけど、人に迷惑をかけないように常識は持って生きたほうが後々いいんじゃないかな。たまには外れることもあるかもしれないけど、自分で修正できる力を持てるように生きていかないとね。ダメな方向にずーっと流れてしまったら、それを元に戻すのは無駄な時間がかかりすぎるから」

□シーザー武志(しーざーたけし)1955年8月17日生まれ。17歳からキックボクシングをはじめ日本タイトルを獲得した後、85年に自ら考案した立ち技総合格闘技「シュートボクシング」を創設。世界ホーク級の初代チャンピオンとなる。プロモーターとしても世界を飛び回り各国に加盟支部を設けるなど現在はシュートボクシング協会会長として組織を統括する。RENAやアンディ・サワーなど人気選手を輩出する一方、自身も三池崇史作品をはじめ映画などに多数出演し異色俳優としても活動している。11月28日、東京・後楽園ホールで「SHOOT BOXING 2020 act.2」を開催する。

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