都内の公立小トイレ、“男女共用”巡って物議 実際の構造は? 教育委員会が明かした歴史的経緯
東京・練馬区の公立小学校5校で、男女共用のトイレが採用されているという情報が拡散、懸念の声が上がっている。ネット上では「この時代に男女共用?」「子どもの人権侵害」など、疑問の声も。実際のトイレの構造や運用はどうなっているのか。練馬区教育委員会に詳しい話を聞いた。

「男女共用」という指摘に、「事実はありません」と否定
東京・練馬区の公立小学校5校で、男女共用のトイレが採用されているという情報が拡散、懸念の声が上がっている。ネット上では「この時代に男女共用?」「子どもの人権侵害」など、疑問の声も。実際のトイレの構造や運用はどうなっているのか。練馬区教育委員会に詳しい話を聞いた。
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「練馬区の小学校5校が男女共用トイレだと?! パーテーションで区切られてるだけ?」
9月上旬、練馬区の公立小学校トイレの様態を伝えたローカルメディアの記事がSNS上で拡散。記事では9月7日の区議会本会議でこの問題が取り上げられたことに触れつつ、「男子は女子側に入って排便」「学童クラブも半数以上が『共用』」と児童のトイレ事情を伝えている。
ネット上では「こんなの女子も男子も嫌すぎるでしょ」「子どもを何だと思ってるんだ」「小学生だともう別の方がいいと思います」「いつからこの状態だったんでしょうか」など、疑問や困惑の声が広がっている。
本当に男女共用のトイレが採用されているのか。練馬区教育委員会学校施設課の担当者は、ENCOUNTの取材に「いずれの学校も『男女共用』という事実はありません。当該記事に記載されている『男子側に個室がなく、女子側に入り込む構造になっている』こともありません」と記事の内容の一部を否定した。
その上で、トイレ内の構造について「基本的には床から天井まで連続した柱および枠材で固定された間仕切り壁により、男女それぞれの使用区域を区画しています。ただし、清掃時の排水や換気の関係上、上下に隙間がある間仕切りとなっているトイレがあります」と説明。男女のトイレは固定された仕切り(パーテーション)で区画を分けているものの、仕切りの上下に隙間があるトイレもあるとした。
男女のトイレがパーテーションで区切られた構造となっている理由について、担当者は「区立小学校の多くは昭和30年代から40年代にかけて建築されており、建築当時は男女共用だったと推察されるトイレがいくつかありました。そのようなトイレは、順次、工事によって間仕切りを設置し、男子トイレと女子トイレを区分けしてきました。さらに大規模改修のタイミングで壁を設置し、完全分離を進めてきました。このような経緯の中で現在、間仕切りによって男女を区分したトイレが一部残っています」と公立小学校トイレの歴史を解説。
当該トイレについても「小便器や個室の配置から開校当時は男女共用だったと思われます。便器の洋式化は進めていますが、基本的な構造・配置等は、開校当時のものです。これを男女別に使用できるよう、全体区画の中央付近に間仕切りを設け男女に区画をしています。また、入口からみて一番奥側の個室が男子専用個室となるよう間仕切りを設けています」と過去の改修により、男女の区域を分けているとし、あらためて「現在は男女共用の事実はありません」と強調した。
ただ、男女の区画を分けているといっても、間にあるのは上下に隙間のあるパーテーションのみ。当該トイレについて、これまで児童や保護者、学校関係者から疑問の声が上がったことはなかったのだろうか。
担当者は「過去全ての情報は確認できませんが、直近3年間では、男女の区分けに関する苦情等はありません。トイレの古さに対する苦情や和式便器が残っている学校については、洋式化への要望等はいただいています」とした上で、今後の改修予定について「当該校の内、2校は校舎改築、1校は当該トイレの大規模改修を既に計画化しています。他2校の当該トイレは、今後のトイレ改修計画に組込む予定です。それまでの間、排水や換気の状況を踏まえ、可能な限り隙間を塞ぐ応急改修を早期に進めていきます」としている。
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