稲川淳二、79歳でも史上最多57公演「ひねくれ者なんです」 80歳へ宣言「“稲川怪談”の次の歴史に」

怪談家の稲川淳二が9日、都内で行われた「稲川淳二の稲川芸術祭×渋谷Spongeコラボイベント」に、ピアニストの西村由紀江とともに登壇。パラアート活動への思いを明かしたほか、79歳を迎えても精力的に続ける全国ツアーや80歳からの“稲川怪談”について語った。

イベントに登壇した稲川淳二【写真:ENCOUNT編集部】
イベントに登壇した稲川淳二【写真:ENCOUNT編集部】

パラアート活動への思い「亡くなった倅は絵が好きでした」

 怪談家の稲川淳二が9日、都内で行われた「稲川淳二の稲川芸術祭×渋谷Spongeコラボイベント」に、ピアニストの西村由紀江とともに登壇。パラアート活動への思いを明かしたほか、79歳を迎えても精力的に続ける全国ツアーや80歳からの“稲川怪談”について語った。

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 同イベントは、稲川が2021年から続けているパラアート(障害者アート)の祭典「稲川淳二の稲川芸術祭」と、渋谷の若者文化の共創拠点「Sponge」によるコラボ企画。稲川芸術祭のイメージソングを担当し、今年デビュー40周年を迎えた西村も参加した。

 この日は「たのしいおばけ!ゆかいなおばけ!」をテーマに、絵の創作活動に取り組むパラアーティストと渋谷の若者が一緒に作品を制作。2023年度の同芸術祭でグランプリ「稲川賞アワード2023」を受賞した中村優志さんも参加し、それぞれが思い思いの“おばけ”を描いた。

 作品に触れた稲川は「物って、必要で作ることももちろんすごいんだけど、必要じゃなくても楽しいものってあるじゃないですか。幸せにしてくれるもの」とアートが持つ魅力に言及。「毎回、パラアーティストの皆さんの作品を見ると自信なくすんですよ(笑)」とその自由な発想に刺激を受けていることを明かした。

 活動を続ける上で大切にしている思いを聞かれると、「すごいですよ。皆さんが情熱を持っている。全員が“稲川さん”なんですよ。僕はお手伝いしているような気持ち」と説明。「のめり込んでいったのは、作る楽しさですよね。みんなが一緒になってやっている、その情熱ですよね」と語った。

 さらに「決して商売ではなく、好きなことを思う存分描いている。癒やされますよ」とし、「亡くなった倅は絵が好きでした。そんなところですね」と、亡き息子への思いも口にした。

 稲川は現在、34年目を迎えた全国ツアー「稲川淳二の怪談ナイト」を開催中。今年は全国39会場57公演と過去最多規模で各地を巡っている。年齢を重ねれば公演数をセーブする人も多い中、規模を拡大していることには「どこかでね、天邪鬼なところがあるんですよ。ひねくれ者なんです。きっとね(笑)」と稲川らしい言葉で回答した。

 その原動力はシンプルで、「やっぱり好きなことをしてるからですよ。誰にも邪魔されないし、協力してくれる皆さんがいて、楽しい仲間がいてね。だからできるんでしょうね、きっとね」と長年にわたってツアーを続けられる理由を明かした。

 8月21日に79歳を迎えたばかりだが、その視線はすでに80代へ。「来年、私、生きてれば80になりますから(笑)。その時には、ある意味、自分で節目だと思ってるんですよ」と切り出し、「80から私は、“稲川怪談”の次の歴史に入っていこうと思ってるんですよ」と宣言した。

 来年に向けた構想として「今まで皆さんが聞きたかった話を重点的にやろうかなと思ってるんです」と予告し、「その時には、笑える怪談、すごく怖い怪談、そして優しい怪談をやろうと思ってるんですよ」と説明。「もう今、語れるうちにやっとこうと思って」と、80歳を迎えてもなお怪談を語り続ける意欲を見せた。

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