UFC連勝の朝倉海、記者が見た“精神的余裕” 完全アウェー中国で衝撃KO…試合後に明かした勝利の布石
格闘技イベント「UFC Fight Night: Nurmagomedov vs. Song」が29日、中国・上海オリエンタルスポーツセンターで行われた。バンタム級2戦目の朝倉海(32=JAPAN TOP TEAM)は、地元中国のストライカー、アオリ・チロン(33)と対戦し、2R・34秒でTKO勝ちを収めた。敵地で大ブーイングを浴びる完全アウェーの舞台だったが、試合後には頭の中が「冷静」だったことを明かし、勝利を決定づけた駆け引きを振り返った。

完全アウェーの会場…片言の野次も「バカヤロー!」
格闘技イベント「UFC Fight Night: Nurmagomedov vs. Song」が29日、中国・上海オリエンタルスポーツセンターで行われた。バンタム級2戦目の朝倉海(32=JAPAN TOP TEAM)は、地元中国のストライカー、アオリ・チロン(33)と対戦し、2R・34秒でTKO勝ちを収めた。敵地で大ブーイングを浴びる完全アウェーの舞台だったが、試合後には頭の中が「冷静」だったことを明かし、勝利を決定づけた駆け引きを振り返った。
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ストライカー同士の対決となった今回の一戦。1Rは両者が一定の距離を保ち、見合う展開が長くなったが、そこには2人にしか分からない張り詰めたやり取りがあったという。
「お互いにカウンターを狙ってたので、見合ってしまいましたね。でも、間合いの中ではすごい駆け引きがありました。アオリ・チロン選手はストライキングが上手い選手で、距離感や反応も良かったです。右もずっと狙っているのは分かっていたので、なかなか入りづらかったです」
スタンドの攻防に終始するかと思われた1R終盤、朝倉は自らタックルを仕掛け、ケージ際で組みの展開を作った。これまではあまり見せなかった動きだが、これも作戦のひとつだった。試合前、チームから“宿題”を与えられていたのだ。
「チームとして、いろんなことを試していこうというテーマがあったんです。しっかり組みに行く。テイクダウンを取れなかったとしても攻撃の散らしになりますし、コーチ陣から与えられた課題でもあったので、それができて良かったと思います」
裏を返せば、作戦を遂行するほどの精神的余裕があったということだ。会場は中国一色と言っても過言ではなく、ブーイングや片言の「バカヤロー」という野次まで響いていたが、本人の思考は「冷静」そのものだった。
その布石が見事にハマったのが、2Rに入ってすぐの強烈な左ハイキックだ。
「1Rの距離だと、右も狙われている。近い距離に入った方が、テイクダウンのフェイントなどいろんな散らしが効いてくると思いました。ボディーも入って意識を散らせていたので、ハイキックは当たるかなと思っていました」
適正階級のバンタム級に復帰してからの見事な2戦連続フィニッシュ勝利。フライ級での苦境を振り返り、「最初の2戦は本当に悔しい思いをして……。タイトル戦だったりランカーとの試合で、UFCからも日本のファンからも期待されていたにも関わらず、結果を残せなかった。本当にこの2戦、いい勝ち方ができてうれしいです」。海の顔には重圧から解放されたかのように、笑顔が戻ってきた。
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