広瀬すずのスカウトから7年…26歳・鈴鹿央士の現在地 経験が自信に「前向きな人間になれた」
俳優の鈴鹿央士(26)が、Amazonオーディブル(以下、Audible)で恩田陸氏の短編小説集『祝祭と予感』(幻冬舎)のオーディオブックで朗読に初挑戦する。本作は、鈴鹿が俳優デビューを飾り、数々の新人賞を総なめにした映画『蜜蜂と遠雷』(2019年公開)のスピンオフ作品だ。天才少年ピアニスト・風間塵役で鮮烈な印象を残してから7年。再びあの世界観に戻ってきた鈴鹿に、当時の葛藤と現在の心境を聞いた。

恩田陸『祝祭と予感』オーディオブックで朗読に初挑戦
俳優の鈴鹿央士(26)が、Amazonオーディブル(以下、Audible)で恩田陸氏の短編小説集『祝祭と予感』(幻冬舎)のオーディオブックで朗読に初挑戦する。本作は、鈴鹿が俳優デビューを飾り、数々の新人賞を総なめにした映画『蜜蜂と遠雷』(2019年公開)のスピンオフ作品だ。天才少年ピアニスト・風間塵役で鮮烈な印象を残してから7年。再びあの世界観に戻ってきた鈴鹿に、当時の葛藤と現在の心境を聞いた。(取材・文=平辻哲也)
高校2年生の時、映画のロケ現場で俳優・広瀬すずの目に留まりスカウトされた鈴鹿。その後、オーディションで風間塵役を勝ち取り、銀幕デビューを果たした。「7年経って、自分の中での『蜜蜂と遠雷』という作品の大きさが改めて分かりました」と鈴鹿は語る。スピンオフである『祝祭と予感』は、Audibleから朗読のオファーを受ける随分前から読んでいたという。「また『蜜蜂と遠雷』に関わることができてすごくうれしかったです」と頬を緩める。しかし、いざ声に出して読んでみると、予想外の感情が湧き上がったという。
「やはり7年経つと変わるんだなと思いました。18歳で撮影していた時の感覚とは違うし、もうあの時の風間塵はできないんだなって自分の中で思うところはあって。あの瞬間、あの環境にいたからこそできていた役だったんだなと思いました」と振り返る。
朗読を通して、撮影時の記憶が鮮明によみがえってきた。「ピアノの練習をしている時とか、家で『蜜蜂と遠雷』の本の風間塵のセリフにマーカーを引いていたこととかを思い出しました。自分にとって大切な作品のスピンオフに関われたことがうれしかったです」としみじみと語る。

若き天才ピアニストたちが国際コンクールでしのぎを削る姿を描いた映画『蜜蜂と遠雷』において、風間塵はコンクールに波乱を巻き起こす異質な役柄だった。そして本作『祝祭と予感』は、コンクールの前日譚(たん)や後日譚、出場者たちの知られざるドラマを紡いだ短編集で、風間塵の存在が他の出場者たちにどれほどの余波を与えたかが他者の視点からも描かれている。今振り返ると、改めてその特異性に気づかされるという。
「コンクールの後のお話を読んでいて、読者から見た風間塵の衝撃の大きさ、『天才が目の前に現れた』という衝撃が伝わってきて。自分はそれを演じていたんだ、ちょっと凄いことをしていたのかと(笑)。あの時はただピアノの練習もお芝居の現場も楽しくてやっていたものが、今になって俯瞰(ふかん)してみると、作品の希望になるようなすごいことを任されていたんだなと思いました」
偶然の出会いから始まり、日本アカデミー賞新人俳優賞などを受賞するまでの道のりは、まさにシンデレラストーリーだ。「人生、何があるか分からないなって、身をもって経験しました。スカウトもそうですし、『蜜蜂と遠雷』という映画に出会えたこともそう。そういう経験のおかげで、今は『何があるか分からないし、動いていれば夢も現実にできる』と前向きな人間になれた気がします」。7年という歳月は、確実に彼をたくましい俳優へと成長させていた。
□鈴鹿央士(すずか・おうじ) 2000年1月11日、岡山県生まれ。高校在学中の16年、映画のロケにエキストラとして参加した際、広瀬すずの目に留まりスカウトされる。18年、『MEN’S NON-NO』専属モデルオーディションでグランプリを獲得しデビュー。19年、映画『蜜蜂と遠雷』の天才ピアニスト役で俳優デビューを果たし、第43回日本アカデミー賞など数々の新人賞を総なめにする。以降、ドラマ『ドラゴン桜』『六本木クラス』、社会現象となった『silent』、『嘘解きレトリック』など話題作に多数出演。テレビ朝日系連続ドラマ『リボーン ~最後のヒーロー~』(火曜午後9時)に出演中。6月11日よりNetflixで配信開始となる『喧嘩独学』では主演を務める。趣味は音楽・映画鑑賞、ピアノ。特技はどこでも寝られること。身長178センチ、血液型O型。
ヘアメイク:宮本愛(yosine.)
スタイリスト:朝倉豊
衣装クレジット
・レザーシャツ
ARMA(アルマ):14万8500円
インスタグラム:@arma_label
NOUN(ノウン):03-5797-8950
・チェックシャツ
URU(ウル):3万5200円
インスタグラム:@urutokyo @enkel_tokyo
ENKEL(エンケル):03-6812-9897
・スニーカー
ZDA:3万800円
EYEFOUND(アイファウンド):03-6434-7418
他、スタイリスト私物
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