日本のミニバンは「まるでビジネスクラス」 アメリカの自動車通が脱帽 タクシー貸し切りで生涯の思い出

桜が満開となった今春、5回目の来日を果たしたアメリカ人のハリウッド映画プロデューサー、ドン・ハリスさんは、日本で忘れられない体験を重ねた。中でも鮮烈な印象を残したのが、ナイトツアーで使った“リムジンのような車”。快適な乗り心地に魅了されたという。詳しい話を聞いた。

ドン・ハリスさん【写真:ENCOUNT編集部】
ドン・ハリスさん【写真:ENCOUNT編集部】

ナイトツアーで貸し切り利用 最高の思い出に

 桜が満開となった今春、5回目の来日を果たしたアメリカ人のハリウッド映画プロデューサー、ドン・ハリスさんは、日本で忘れられない体験を重ねた。中でも鮮烈な印象を残したのが、ナイトツアーで使った“リムジンのような車”。快適な乗り心地に魅了されたという。詳しい話を聞いた。(取材・文=水沼一夫)

 米ロサンゼルス在住のハリスさんは、大のドジャースファンであり、無類の自動車好きだ。自宅には年式の古いバラクーダコンバーチブルやハーレー・ダビッドソンを所有している。現在制作中の映画『The Mad Batter』(邦題未定)は、違法ストリートレースに警鐘を鳴らす作品で、公道レースによって妻を失った男性が主人公だ。

「ノンフィクションで、地域の自警団のようなストーリーです。物語では、彼の妻は映画が始まる5年前に違法ストリートレーサーに殺されます。5年後、彼は新しい女性と出会い、再婚しようとします。しかし、結婚前夜、婚約者の娘が別のストリートレーサーに殺されます。それで彼はとても……少し狂ったようになり、自警団になります。そして外に出てストリートレーサーを止めようとします」

 タイトルを直訳すれば「怒り狂った打者」。主人公がバットを手に道路の中央に立ち、暴走するドライバーと対峙(たいじ)するシーンが見どころだ。自宅近くのビーチで、実際に妊婦が違法レースに巻き込まれて死亡した出来事も、映画制作の大きな動機になっているという。

 約2週間の滞在中、日本橋で開かれたクラシックカーイベントや品川駅前の自動車イベントを訪れた。

「クラシックカー文化は、日本もアメリカも同じだと思います。そして、私はそれが大好きです。今は女性もクラシックカーを持っています」

鎌倉ではプリクラをパチリ【写真:ENCOUNT編集部】
鎌倉ではプリクラをパチリ【写真:ENCOUNT編集部】

初体験のプリクラ、ちゃんこ鍋にも舌鼓

 一方、鎌倉では同行していた13歳の女子中学生に誘われ、プリクラを初体験した。

「お金を入れてブースに座ると、4枚写真が撮られるんです。私が若いティーンの頃、こういう写真ブースはアメリカにもありました。ただ、日本のプリクラの技術は新しいですね。変な顔になったり、頭に何かつけたり、楽しかったです」

 両国では喫茶店で力士と出会い、ちゃんこ料理も堪能した。

「とても親切で握手してくれました。非常に紳士でした。相撲はただの戦いではなくて、相手への敬意を示します。テレビで見て理解していましたが、実際に会うのは初めてでした。だからすばらしい体験でした」

 ちゃんこ店では元小結・旭道山から「年齢は関係ない。あなたはファイターだ」と声をかけられ、がっちりとハグを交わした。

新作映画では公道レースに警鐘
新作映画では公道レースに警鐘

アメリカでは“輸送目的” まるで違う日本のミニバン

 滞在中には75歳の誕生日と5回目の結婚記念日を迎え、日本人妻の子どもからサプライズもあった。

「ちょっと大きいタクシーを貸し切ってのナイトツアーでした。最高の夜でした」

 増上寺や東京タワー、レインボーブリッジ、浅草寺、東京スカイツリーなどを巡り、途中で立ち止まりながら、東京の夜景を満喫した。

 そして、魅了されたのは車窓だけではなかった。移動に使った車も強い印象を残した。

「アルファードに乗りました。まるでリムジンのようでした。ビジネスクラスのような乗り心地です。感動しました」

 アメリカのミニバンは、移動手段としての色合いが強く、アルファードは別物だという。高級本革シートに広々とした車内、モニター付きの快適な空間が、極上の移動式ラウンジを作り上げていた。

 今回の来日でも、さまざまな日本文化を体感したハリスさん。車を愛する映画プロデューサーにとって、忘れられない時間となったようだ。

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