LINDBERG・渡瀬マキ、バンドと家庭の両立「できなかったから解散した」 子育てではなく“親育て”の夫婦役割分担
4月7日に新曲『Be Okey』を配信リリースした4人組バンド・LINDBERG。一度は解散したが、2014年に本格的に再始動を果たし、1988年の結成から38年経った今も変わらないメンバーで走り続けている。ボーカル渡瀬マキとギター平川達也に2回にわたって話を聞く後編は、鉄壁の4人が紡いできたバンドの絆と、渡瀬と平川の夫婦としての素顔に迫った。

渡瀬マキ&平川達也インタビュー・後編
4月7日に新曲『Be Okey』を配信リリースした4人組バンド・LINDBERG。一度は解散したが、2014年に本格的に再始動を果たし、1988年の結成から38年経った今も変わらないメンバーで走り続けている。ボーカル渡瀬マキとギター平川達也に2回にわたって話を聞く後編は、鉄壁の4人が紡いできたバンドの絆と、渡瀬と平川の夫婦としての素顔に迫った。(取材・文=福嶋剛)
――活動休止期間もありましたが、LINDBERGは結成から現在まで不動のメンバーで活動を続けている結束力の強いバンドだなって思います。
渡瀬「ありがとうございます。でもね、バンドって本当に難しいんです。よく音楽性の違いで解散するとかあるじゃないですか。うちなんか4人とも音楽性がめちゃくちゃ違いますから」
平川「長くやっていればお互いに嫌な部分だって見えますよ。だけど、この4人の誰かが欠けるなんていう想像は今まで一度もしたことがないですね」
渡瀬「それは全員同じです。じゃあ、そんな4人がなぜ今日までやっているかと聞かれたら、やっぱりファンの人がいてくれたからですよね。だから乗り越えることができたんです」
平川「年齢も男性チームは60代半ばを迎えましたからね。阿吽(あうん)の呼吸じゃないけれど、もう何十年と一緒にやっているから、いざ本番のステージに立つとみんなシャキッとするんですよ。そんなところが、このバンドの良いところじゃないですかね」
渡瀬「だから年齢的にも『LINDBERGとしてあと何回できるかな』って考えながらライブに臨んでいて、この4人でやる1回1回のライブがとても大切なんです」
――そして渡瀬さん、平川さんご夫婦についてもお聞きします。2人のお子さんは、社会人になったとお聞きしましたが、振り返ってみて音楽活動と子育ての両立は大変でしたか。
渡瀬「やっぱり両立できなかったから一度バンドを解散したんです。今振り返ってみても、いろんな人の協力やヘルプがなければ、自分たちだけで子育てするのは無理でしたね。子どもが生まれたばかりの頃なんて全然寝ることができなかったですし、1歳くらいになると今度はイヤイヤ期がきて、ホントに手に負えなかったりして、つらくて投げ出したくなることばかりでしたけど、そんな時は『必ず何十年か後になったら、今向き合っている全てのことが愛しい時間に絶対なる』って自分に言い聞かせていました」
――真剣に子育てと向き合っていると、実は親である私たちの方が子どもたちからたくさん教わることも多いとよく聞きます。
渡瀬「まさに子育てじゃなくて私はよく『親育て』って言っていました。実際にそういうことを日々感じていたからだと思います。あとは夫婦の役割分担も大きかったと思います。私は子どもたちにとって厳しい母親だったので、達也は反対に子どもたちの逃げ場になってくれました。達也はいい意味でサバサバしているので、子どもたちを叱ったり、あれしろこれしろと言ったことは一度もなくて、子どもたちの自主性を大切にしてきたから、2人が社会人になった今、それがすごく良かったんじゃないかなって思ってます」
――今回のインタビュー中のお二人の穏やかな表情や一緒に笑う姿を見て改めて渡瀬さん、平川さんご夫婦の仲の良さを実感しました。
渡瀬「全然、実感しなくていいです(笑)。恥ずかしいんで『仮面夫婦』とでも書いておいてください(笑)」

渡瀬&平川にとってLINDBERGとは?
――ちなみに私生活でご夫婦のルールみたいなものはありますか。
平川「まあ、なんとなくはありますね」
渡瀬「最近、私が体調を崩してから、ちゃんとできるようになりましたかね。それまでは、一切何もしてくれなかったので(笑)」
平川「一切というのはちょっと……」
渡瀬「いや、一切です!」
全員(笑)
――奥様の言葉には逆らえないですよね。
平川「その通りです」
渡瀬「『はい!』って聞いてもらえたら、それでいいので(笑)」
平川「『それが一番の夫婦円満の秘けつです』と書いておいてください(笑)」
――ちなみに自宅で曲作りをするとき、オンとオフのスイッチはありますか。
渡瀬「オンもオフも全然ありませんね。このまんまです」
――お子さんと一緒に自宅で音楽を奏でたりしたことはありますか。
渡瀬「それがないんですよ」
平川「子どもたちが小さい頃、ピアノを習わせたり、ギターを弾かせたりしたんですけど、興味がなかったみたいです」
渡瀬「息子と娘、2人とも高校生の時は軽音楽部に入っていて、娘は中高とドラムを叩いていましたけれど、家で一緒に演奏したことは一度もないですね。ライブも年に1回来るか来ないかで。でも2人とも好きなことに熱中していたら、それが一番です」
――さて、新曲『Be Okey』の配信も始まり、今年のツアーも真っ最中です。最後の質問になりますが、お二人にとってLINDBERGとは。
渡瀬「そうね……。やっぱり夫婦みたいなもんちゃう?」
平川「そうだね」
渡瀬「忍耐と努力みたいな(笑)」
□LINDBERG(リンドバーグ)ボーカル渡瀬マキ、ギター平川達也、ベース川添智久、ドラム小柳”cherry”昌法による4人組ロックバンド。1988年に結成、翌89年にアルバム『LINDBERG I』でメジャーデビューした。90年、ドラマ主題歌となった『今すぐKiss Me』がミリオンセラーを記録し一躍トップバンドへ。その後も『BELIEVE IN LOVE』(91年)、『every little thing every precious thing』(96年)など数々のヒットを連発した。2002年に解散後、結成20周年を機に09年に1年限定で再始動し、2014年に本格再結成を果たした。25年は全国6か所でツアーを開催。26年もライブツアー『Hello!New Days』を4月3日の新横浜を皮切りに、名古屋、大阪、福岡、札幌、仙台、そして4月26日の東京まで全国7会場で開催する。渡瀬と平川は1997年に結婚し、1男1女がいる。
あなたの“気になる”を教えてください