東京女子一筋12年…リーダー・山下実優が語る団体の現在地 過去最高動員、元SKE48荒井優希の戴冠、そして“メイン外”への本音
3.29両国国技館大会。東京女子プロレスは、13年の歴史において過去最高の動員数をたたき出した。リーダー・山下実優はスパーク・ラッシュ(Sareee&彩羽匠)との対戦を実現させた。タイトルも勲章も多く獲得してきた彼女は、東京女子全体を見ながらも一レスラーとしてのチャンスももちろん窺っている。その山下へのインタビュー前編は、俯瞰で見た東京女子のお話を。

自分の欲だけで面白くないことをしたくない…今はタイミングじゃない
3.29両国国技館大会。東京女子プロレスは、13年の歴史において過去最高の動員数をたたき出した。リーダー・山下実優はスパーク・ラッシュ(Sareee&彩羽匠)との対戦を実現させた。タイトルも勲章も多く獲得してきた彼女は、東京女子全体を見ながらも一レスラーとしてのチャンスももちろん窺っている。その山下へのインタビュー前編は、俯瞰で見た東京女子のお話を。(取材・文=橋場了吾)
2015年の旗揚げから東京女子プロレス一筋の山下実優。中島翔子とともに旗揚げ戦を経験しているメンバーは、長らくビッグマッチのメインを飾ってきた。しかし最近は、渡辺未詩や荒井優希の台頭により、メインから外れることも少なくない。今の状況を、山下はどのように感じているのか。
「もちろんレスラーとしては悔しい部分もありますけど、団体としてはすごく面白くなっているんじゃないかなと思いますね。もちろん、ベルトを狙っていないわけではないですし、メインに出ないことを何とも思っていないわけではなくて、今の状況は状況で面白いと思ってしまう、納得できちゃう自分もいるんですよ。でも、(メインに)出るタイミングはまたあると思いますしね。自分の欲だけで面白くないことをしたくないというのは、いつも頭の中にありますね。タイミングじゃないから、行かないみたいな感じです」
3.29両国国技館大会の観衆は3089人……。これは東京女子の過去最高の動員数だ。
「めちゃくちゃ嬉しかったですね。会社もプロモーションをたくさんやってくれて、自分たちも良い戦いを見せ続けることができたので、その結果が今回に繋がったかなと思います。ですが、両国国技館にはもっともっと入れられると思いますし、通常の後楽園ホールももっともっと入れたいなと思っているので、東京女子を応援してくれるファンの方々を増やしていかないといけないと思いますね」

荒井優希は“環境で強くなる選手”……顔つきや戦いっぷりが一気に変わった
そのメインでは、SKE48を卒業しプロレス専念から1年が経過した荒井優希が、ついにプリンセス・オブ・プリンセス王座を戴冠。渡辺未詩の2度目のチャンピオンロードを、“Finally”(ステップ式かかと落とし)で終わらせた。
「『なんか面白いなあ』と思いました。荒井は“環境で強くなる選手”だなと。アイドル時代はわからないですけど、荒井は“元から持ってそう”ですけど、実は“元から持っている子”じゃないんですよ。これは自分の予想なんですけど、環境(の変化)ですごく成長してきた選手なんだろうなと。私の中では、荒井はだいぶくすぶっているな、自分の思い通りになっていないんだろうな、と思っていたんです。
そのタイミングで、私が秒殺したんですけど(2025.12.21東京たま未来メッセ大会)。あの試合から、少し荒井の意識が変わったのかなと思います。その後に私は、サソリ固めを極められていますからね。なので、“環境で強くなる選手”なんだろうなと。未詩とのタイトルマッチが決まってからの荒井の顔つきや戦いっぷりは、一気に変わったんだと思います」
今年1月、山下は東京女子の『リーダー』に就任。これまで以上に、俯瞰で見る立場となった。
「人に興味があるかというと、実はそうでもないんですけど(笑)。まあ……いじりたくなりますよね、伸び悩んでいる子は。この選手を引き出したいなと思うと、やっちゃいますよね」
時を同じくして、久々に東京女子のリングに上がった選手がいる。みちのくプロレス所属のMIRAIだ。山下とMIRAIはかつて、東京女子では珍しいUWFルールで対戦した仲でもある。
「変わらない部分はもちろんあるんですけど、いいところは変わらず伸びしろがあった部分がすごく伸びているなと思いました。本当にいい形で戻ってきてくれたなと思いますし、(今回の参戦で東京女子に)もたらしてくれたものも大きかったですね」
(17日配信の後編へ続く)
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