「イタズラかと思ったw」 かっぱ寿司の“シャリだけ”が意外な需要 「子連れはまずこれ注文」と絶賛続々
安くて手軽な回転ずしを巡って、ユニークなメニューがネット上で反響を呼んだ。3貫のすしなのだが、何のネタも乗っていない。シャリだけだ。それでいて、大手チェーン・かっぱ寿司が提供するれっきとしたメニューなのだ。「これ流石にネタだろ」など、SNSでは“大喜利状態”に。実は4年前から登場しており、ここにきて再注目を果たしたのだ。同社担当者は「いじっていただいてありがたいのですが……びっくりです」。意外な需要に驚きながらも、本気度について教えてくれた。

かっぱ寿司のこだわり 東西で酢の使い分けの秘密
安くて手軽な回転ずしを巡って、ユニークなメニューがネット上で反響を呼んだ。3貫のすしなのだが、何のネタも乗っていない。シャリだけだ。それでいて、大手チェーン・かっぱ寿司が提供するれっきとしたメニューなのだ。「これ流石にネタだろ」など、SNSでは“大喜利状態”に。実は4年前から登場しており、ここにきて再注目を果たしたのだ。同社担当者は「いじっていただいてありがたいのですが……びっくりです」。意外な需要に驚きながらも、本気度について教えてくれた。
“笑いのネタ”ではない。「本気シャリ(3貫)」だ。値段は税込みで110円に設定されている。
SNS上で今年3月に入ってから急に大バズリ。「新しいし斬新だ(笑)」「ネタ抜きでえぐい」「イタズラかと思ったw」「本気でシャリ握ってネタを乗せ忘れたのか」「必要な物以外断シャリした結果がこれですか…」「酢飯顔(すまし顔)で出されても困るて」など、驚きと爆笑のコメントが続々寄せられている。
かっぱ寿司の広報担当者によると、2021年5月に販売開始。「シャリのおいしさを味わってほしい」と、シャリだけの商品を開発した。こだわりを詰め込み、山形県産「はえぬき」など厳選したブレンド米を使用。酢1つをとっても徹底し、「酢はおすしの命だと捉えています。独自の配合で東日本と西日本に分けて、お酢の配合を変えております」。東日本は“後味すっきり・キレのある味”、西日本は“昆布だしのうまみ・コクのある味”に仕上げているという。
さらに、各店舗で米を炊く「炊飯」の際に、担当者がシャリの食味をその都度チェック。「品質管理も徹底しております」と自信を込める。
注文した人の食べ方は、ガリを乗せたり、そのまましょうゆをかけるだけなど、千差万別。「これテイクアウトで買って、スーパーで好きな魚のサクを買ってきて寿司パーティーするよ」などの活用法を報告する書き込みもある。ちなみに同社は「こだわりのラーメンの汁にシャリを入れていただき、雑炊として楽しむこともできます」と、ラーメンと組み合わせた“シメの一品”として提案している。
一方で、ネット上では子育て世代から、「うちの子供は喜びます。。。シャリしか食べないので」「ナマモノ食べられないシャリしか食べない甥っ子に重宝してます!」「2歳手前の子供と一緒に食べに行く時にはめちゃありがたいですけどね」「子連れはまずこれ注文して次は玉子とかっぱ巻」など、歓迎の声が上がっている。子どもはまだ生魚が食べられないケースも多く、「小さなお子様にも召し上がっていただくというお声もちょうだいしております」(広報担当者)。“子育て層の需要”も取り込んでいるとのことだ。
かっぱ寿司では、17年から回転ずしチェーン業界初の食べ放題企画「食べホー」を展開。今年3月は期間限定で全国約200店舗まで開催規模を拡大しており、メディアやインフルエンサーからの取材依頼が殺到している。ご当地ネタとしては、創業の地・長野では「サラダ軍艦」が大人気。全国ランキングで不動の1位を誇る「まぐろ」を抜いて売り上げトップを飾る(全国は4位)など、何かと話題が尽きない。春のフェアにも力を入れていくという。
こうした中での、シャリメニューの注目の“再燃”。米の価格高騰の折に、存在感を示しているとの見方もあるといい、同社担当者は「直近でお米が高くなっている中で、『100円で食べさせてくれるんだ』と注文をいただく方もいらっしゃいます。ラーメンなどの汁もの系に合わせていただくお客様が多いと思います。(バズったことに)正直びっくりしていますが、いじっていただいてありがたいと考えております。品質にこだわって自信を持って提供しておりますので、いろいろな食べ方を楽しんでいただければ」と話している。
