滋賀県、日帰り178万円の観光キャンペーンを打ち出すも…6日目で予約者ゼロ その内容とは
滋賀県で今月20日、日帰り178万円(1組あたり)の観光キャンペーンが打ち出されたものの、開始6日目の25日午後2時現在、予約者がゼロであることが分かった。同県の観光振興に携わる公益社団法人びわこビジターズビューローは、キャンペーン「いこうぜ♪滋賀・びわ湖」の一環で新たに「彦根城内で第十九代当主・徳川家広氏との交流プログラム」を発表。滋賀ならではのツーリズム“シガリズム”による高付加価値体験の1つで、同法人では「代金を下げる予定はない」としている。

徳川十九代当主との交流プログラム
滋賀県で今月20日、日帰り178万円(1組あたり)の観光キャンペーンが打ち出されたものの、開始6日目の25日午後2時現在、予約者がゼロであることが分かった。同県の観光振興に携わる公益社団法人びわこビジターズビューローは、キャンペーン「いこうぜ♪滋賀・びわ湖」の一環で新たに「彦根城内で第十九代当主・徳川家広氏との交流プログラム」を発表。滋賀ならではのツーリズム“シガリズム”による高付加価値体験の1つで、同法人では「代金を下げる予定はない」としている。
発表によると、「彦根城内で第十九代当主・徳川家広氏との交流プログラム」(1組あたり参加2~10人)のコースプランは下記の通り。
午前11時 JR彦根駅西口の観光案内所前で歴史に詳しいガイド「れきしクン」がお出迎え
11時15分 人力車で近江牛専門料理店「千成亭」まで移動
11時30分 「千成亭」で近江牛フィレステーキ御膳(100グラム)
午後1時 人力車で玄宮園、楽々園へ移動
1時15分 楽々園など、彦根城の特別貸し切り場所を見学
1時45分 楽々園で德川家広氏との特別交流(約40分)
(なぜ、徳川家が彦根城を大切にしてきたのか? その歴史などを紹介)
2時35分 徒歩移動
2時50分 貸し切りの屋形船に乗船
3時40分 人力車で彦根駅へ移動
4時 彦根駅で解散、ガイドがお見送り
(6人以上でお申し込みの場合、人力車の代わりにタクシー移動となる場合あり)
なぜ、これだけ高額なのか。目玉は「国宝に指定された彦根城内で、德川宗家第19代当主との交流を通じて日本のルーツを学ぶことができる」で、家広氏がコメントを発表している。
「彦根城は日本を代表する名城であると同時に、徳川家と深いつながりを持つ井伊家の居城としても知られています。この歴史的な場所で皆さまとお会いし、お話できることを大変光栄に感じております。井伊家は、徳川家康公の天下統一を支えた最重要な家臣団の一つであり、特に初代藩主・井伊直政公は『徳川四天王』の一人としてご活躍されました。こうした歴史を振り返りながら、プログラムでは井伊家と徳川家がいかに連携し、時代とともに歩んできたかなどをお伝えしたいと思います。歴史を通じて未来へのヒントを見つける契機となれば幸いです。彦根城で皆さまとお会いできる日を心待ちにしております」
滋賀県の三日月大造知事も「世界文化遺産の登録を目指す彦根城内での第十九代当主・徳川家広氏との特別交流プログラムでは、ここにしかない非日常体験を味わっていただけることと思います」と呼びかけているが、ネット上で話題にもなっていない現実があり、予約者はゼロの状態。このままでは企画倒れの危機だが、びわこビジターズビューローの担当者はENCOUNTの取材に「これからPRを頑張っていきます」と言い、代金値下げの可能性についても「高付加価値体験ですので、その予定はございません」と否定した。
