2児の母・AI、子育ての苦労吐露「本当に毎朝大変なんです」 本音トークに観客も共感
歌手のAIが13日、東京・立川ステージガーデンで開催されたママアーティストたちによる音楽フェス「ママホリ2024~Season4」に出演。約2000人の観客を前にオーガナイザーの中村あゆみらと共に、歌に子育てトークに花を咲かせた。
『ママホリ2024~Season4』AIライブレポート 計7組のアーティスト出演
歌手のAIが13日、東京・立川ステージガーデンで開催されたママアーティストたちによる音楽フェス「ママホリ2024~Season4」に出演。約2000人の観客を前にオーガナイザーの中村あゆみらと共に、歌に子育てトークに花を咲かせた。
「子育てで大変なママやパパたちに休日(ホリデー)を」をスローガンに2021年にスタートした『ママホリ』は今年で4回目を迎え、中村、AIの他に相田翔子、玉城千春(Kiroro)、相川七瀬、hitomi、土屋アンナの7組が出演。AIはイベントの大トリを飾った。
イベントの進行はパパ代表としてタレントの野々村真が担当。歌のステージが始まる前にAIをステージに招き入れると客席から大きな拍手が送られた。
まずは中村、野々村、AIの3人でトークからスタート。この日AIは、LAでレコーディングの予定が入っていたが、スケジュールを変更してまでママホリに参加したという。その理由を聞かれると、「いや本当に(中村を見て)すてきな方で……」と話すと、中村が「私がママホリに出て欲しいとAIちゃんにラブレターを書いたんです。AIちゃんは、デビューした頃からハートフルな歌を歌っていて注目していました。本当に大好きなアーティストなので、願いがかなってうれしいです」と説明した。
野々村は、「本当にいい曲をたくさん書かれていて、ああいう曲ってどこから降りてくるのかなって思うんですけど」と曲作りについて聞くと、AIは「私は、曲が降ってくるんじゃなくて、ふり絞ってふり絞って『来い!』って言いながら無理やり絞り出しているんです」と曲作りの大変さを告白した。
続けて野々村が子育ての大変さを聞いた。1男1女の母でもあるAIは「まだ5歳と9歳なので本当に毎朝大変なんですよ」と打ち明けた。さらに「最近は、あんまり(子どもたちに)怒ったらいけないみたいな、そんな感じがあるじゃないですか。『早くしなさい』とかね。でもそんなこと言ってたら(子どもたちは)何もしないんですよ(笑)。だから『何してんのー! 早く着替えてー! 早くご飯食べなさい!』って毎日そんなですよ(笑)」と本音を明かすと、客席からも共感する拍手が起きた。
最後に今年一番の出来事について聞かれるとAIは「このママホリで大好きなみなさんの歌を聴けたこと自体がビッグニュースです」と喜び、「(直前に出演した)相川七瀬さんの『夢見る少女じゃいられない』で私も盛り上がり過ぎてしまい、もう既に汗だくなんです(笑)」と場内を笑わせた。
歌に入るとAIは1曲目にいきなり代表曲の『Story』を熱唱し、観客をくぎ付けにした。歌い終わると客席に向け、「本当に出演者のみなさん、すばらしい方ばかりでいい意味でアットホームな感じですごく温かいイベントだと思いました。ママホリに来られて最高に幸せです」とあいさつ。続けて「ママホリというくらいだからお母さんはいっぱい来ていると思うんですけど『私はママよ』という人はどれくらいいますか」と尋ねた。
大勢の人が手を挙げる中、AIは「じゃあ、おばあちゃまは?」と重ねて質問。ここでも数人が手を挙げているのを見て「えー、そうなんですか」と目をパチクリ。そして、「まさかひいおばあちゃんなんています」と聞くと、偶然にも客席前方の女性が1人手を挙げた。AIは感激した様子で「ちょっとステージに来ていただいてもよろしいですか」と声を掛け、その女性の娘とともに母娘2人をステージ中央のイスへ誘った。
90歳になるひいおばあちゃんが感激「また来ます」
AIは「次の曲は『ママへ』という、私のお母さんに手紙を書くような思いで作った曲なんですが、今日はお二人に歌いたいんです。失礼ですが、ひいおばあちゃんはお幾つですか?」と尋ねると、女性は遠慮がちに小さな声で「(今度)90歳になります」と答えた。フォローするように女性の娘が「宮崎出身なんです」と打ち明け、AIが「同じ九州出身じゃないですか!」と喜ぶ場面も。
すると女性の娘が「母はいつもAIさんの歌を聴いていて、今年12月に90歳になるので素晴らしいプレゼントができて私も幸せです」と明かし、涙を流した。その横で“卒寿女性“も涙を拭き始めると、AIは「もう3人で泣きましょう」と言い、偶然の出来事に会場から拍手が沸き起こり、感激の輪が広がった。
いよいよ歌うところでAIが「では今から歌いますね」と再び女性に話しかけると、女性は恥ずかしさに耐えられなくなったのか「もう(ステージから)降りていいですか?」とひと言。立ち上がろうとする女性にAIは笑顔で「まだなんですよ。最後までここで聴いていってくださいね」と声を掛け、2人の目を見ながら熱い思いを込め、『ママへ』を歌った。
歌い終わったAIに女性は「ありがとうございました」と感謝し、頭を下げた。AIは「こちらこそ元気をいただきました。またライブに来てくださいね」と再会を願った。ステージ上で繰り広げられた心温まるシーンに会場も感動に包まれ、「また来ます」と誓った女性が席に戻るまで温かい拍手が鳴り止まなかった。
AIは拍手の中、「2人を見ているだけで幸せな気持ちになります」としみじみ。そして、女性が座ったのを確認して次の曲『アルデバラン』を熱唱。最後は観客も参加して全員で『ハピネス』を歌いAIのライブは終了した。
ママホリのアンコールでは、出演者全員で『みんながみんな英雄』を歌い、フォークダンスの振り付けを楽しみながら笑顔の絶えない時間を過ごした。
イベント最後にAIは「今日は本当に最高の一日でした。こんなすてきなアーティストの方々と名曲を聴けてもう本当に感動でした。ありがとうございました」とあいさつし、ステージを降りた。
なお、この日の模様は、音楽チャンネル「MUSIC ON! TV」で11月27日午後10時~深夜0時45分に独占放送される。会場に来ることができなかったファンも映像で一夜限りの歌とトークを楽しめる。