【光る君へ】塩野瑛久「俳優を続けてきて良かった」 一条天皇を演じ切った思い
俳優・塩野瑛久が一条天皇役で出演するNHKの大河ドラマ『光る君へ』(日曜午後8時)の第40回が20日に放送され、一条天皇が32年の生涯を閉じる流れが描かれた。塩野が一条天皇を演じ切った感想や撮影現場でのエピソードなどをコメントした。
第40回では一条天皇が32年の生涯を閉じる流れ
俳優・塩野瑛久が一条天皇役で出演するNHKの大河ドラマ『光る君へ』(日曜午後8時)の第40回が20日に放送され、一条天皇が32年の生涯を閉じる流れが描かれた。塩野が一条天皇を演じ切った感想や撮影現場でのエピソードなどをコメントした。
作品は吉高由里子が『源氏物語』を生み出した主人公・紫式部(まひろ)を演じ、塩野が演じた一条天皇は第66代天皇。道長の甥で、幼くして即位。入内した道隆の長女・定子を寵愛するが、のちに道長の長女・彰子も入内し世継ぎをめぐる政争に巻き込まれた。
塩野はまず、一条天皇を演じきった感想をコメントした。
「定子の前で笛を奏で、共に雪を眺めて笑い合っていた華やかな日々は思ったよりもあっという間に過ぎてしまい、それからは眉間にしわを寄せ苦悩する時間の方が長かったように思います。帝という立場にあるにもかかわらず、政をはじめ思い通りにならないことばかりで最後は悔しささえ覚えました。そんな一条を心から慕ってくれた彰子、そして一条の愛を一身に受け止めてくれた定子には感謝の気持ちでいっぱいです。定子や彰子、そして母上との繋がりの中で徐々に成長していく様を感じていただけたなら、それは一緒にお芝居を組み立ててくれたキャスト、スタッフ皆さんのおかげだと思っています。本当にありがとうございました」
また、撮影現場での印象的な思い出やエピソードも紹介した。
「自分の笛の音を劇中で使っていただけた時、芸能考証・指導の友吉鶴心さん、雅楽指導の稲葉明徳さんがとても喜んでくださった時はすごくうれしかったです。とても丁寧に優しく教えてくださったおかげだと思っています。そして彰子に会いに藤壺に渡る一条天皇のシーンで雪の演出を加えてくださった中泉監督のおかげで定子に対する想いに、より解像度が上がり印象的なシーンになったことも思い出深いです」
『光る君へ』の出演を振り返り、思いを明かした。
「同じ役を長い期間かけて演じられる作品というのはそう多いものではありません。その中でも天皇という立場に身を置く人物の半生を生きられたことは、僕の俳優人生においても深く心に刻まれたものとなりました。『続けてきて良かった』と、今まで積み上げてきたものを肯定してあげられる機会になりました」
そして、最後に視聴者に向けてメッセージも送っている。
「この『光る君へ』で一条天皇という役を演じられたこと、とても幸せに思います。皆様からのたくさんの愛も受け取っています。この作品を通して塩野瑛久を知ってくれた方も多く、感想や反響などをいただく度にとても心強い活力となり、無事に役を全うできました。どうかこの作品が、一条天皇にとっての『枕草子』や『源氏物語』のような、皆様にとって心に深く刻まれる物語でありますように」