タレントで俳優の岸明日香（33）が女性同士のバチバチでドロドロな戦いを描いた『プロ彼女の条件 芸能人と結婚したい女たち2』（全30話／9日からショートドラマ配信アプリ「BUMP」で配信中）に“悪女”役で出演する。岸にとっても挑戦となった今回の役どころ。撮影を終えての手応えや自身の恋愛観について語った。（取材・文＝中村彰洋）

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　大好評だった前作からわずか6か月での続編となった今作。地味な女子大生でありながらもプロ彼女という一面を持つ木本美織（椛島光）とその彼氏で人気俳優の清田和沙（内藤秀一郎）の間に割って入るのが岸演じる小澤玲奈だ。玲奈は和沙と古くからの友人関係。付き合いの長さを武器に美織とのマウントの取り合いを繰り広げる。

――どういった経緯で出演が決まったのでしょうか。

「玲奈役でのオファーをいただきました。前作をTikTokで見たことがあったので、改めて全話チェックしましたが、私が女性の泥沼劇が大好物ということもあって、めちゃめちゃ面白かったです。最初は『玲奈ってどういう人なんだろう？』と思っていたんですけど、原作漫画を読んでみたら、なかなかどぎつい女性の役だったので、『私ってこういう風に思われてたりするのかな？』とびっくりしました（笑）」

――かなりの悪女っぷりを見せつけていますね。

「『そこまで（美織を）つぶさなくていいのに……』ってぐらいコテンパンにしていますよね（笑）。今までも結婚詐欺師だったり、悪い女を演じたことはありましたが、女性とバチバチするのは初めてでした。普段の自分にはできないことだったので、非現実的で新感覚でもあり、ゾクゾクしました（笑）」

――役作りで気を付けた点はありましたか。

「台本を受け取った時は、セリフ自体がすごく強いものが多かったので、どのぐらいの温度感で演じればいいかに悩みました。でも現場に入ってみたら、玲奈の程よくイキっている人間臭さやダサさみたいな部分に気付けました。本当に悪い女というよりも、『この子も自分の人生のために必死なんだな』みたいなバックボーンがうっすら見えてきたことで愛着が湧いてきました」

――撮影の中で印象的な場面はございましたか。

「ラストで（椛島）光ちゃんとの掛け合いのシーンがあるのですが、本当にありえない近さで撮影したので、どんな感じになっているのか楽しみです。本当にキスしちゃうんじゃないかってぐらいの距離感で、監督から『もっと近くに行けない？』と言われて、『いやいや！　チューしちゃいますけど大丈夫ですか？』って本当に言いました（笑）」

――玲奈に共感できる部分はありましたか。

「好意を寄せている人に対して、強がりな感じのところは似ているかもしれないです。私も素直になれないタイプなので、距離を縮めたいと思ったら、その方が自然になれるので、あえてお酒を飲んだりすることもあるかなぁ」

――女性の怖さが描かれている作品となっていますが、過去に岸さんご自身がそういった経験をされたことはございますか。

「私も過去に玲奈のようなタイプの年上女性と出会ったことがありました。いわゆる好きな人の昔からの仲良い女友達で、すごいマウント取ってくるみたいな（笑）。本当に嫌な思いをしました。だから玲奈を見た時に『いるいる！』って思いましたね」

――女性は男性とはまた違った目線で共感できる作品になっていますね（笑）。

「しかもそういう女友達がいる男の人ってだいたい鈍感で気付かないんですよ！　それで女の子側が『ちょっと嫌だったかも……』と伝えたら、それが悪口に聞こえてしまいますし、本当に伝えたとしても『え、なんで？　いいやつだよ！』って気付いてないパターンが多い気がします（笑）」

――玲奈は「何が何でも結婚」という役柄でしたが、岸さんの恋愛観はいかがですか。

「結婚するために相手を探すことはないですね。結婚したいと思わなければ無理にしなくてもいいですし、本当に結婚したいと思える人が現れたら明日にでもしたいです。子どもがすごく好きなので、いつかそうやって家族ができたらいいなあと思いますね」

――作中で玲奈は和沙への異常なまでの執着心を見せています。岸さんにとって譲れないことなどはございますか。

「マイペースなんですけど、すごく頑固なところもありますね。『絶対こう！』と決めたことは、誰に何を言われてもねじ曲がらないので、意志が強いタイプだと思います。あまり人に相談しないタイプですが、仕事や恋愛で友達に相談したとしても、多分答えは自分の中では決まっていて、答え合わせをしたいだけなんですよね（笑）。そういう頑固さはあるかもしれないです」