“悪魔”中島安里紗が今後の対戦相手を一喝「一生心に残る痛みを植え付けたい」 8月に引退試合
“令和女子プロレスの悪魔”中島安里紗が7日、SEAdLINNNGの道場で12日に新宿FACEで開催される大会に向け意気込みを語った。
懐かしのピンク色のラスエゴTシャツを着用
“令和女子プロレスの悪魔”中島安里紗が7日、SEAdLINNNGの道場で12日に新宿FACEで開催される大会に向け意気込みを語った。
第1試合に出場する光牙ミリアと小林香萌、夏すみれとのマスカラ・コントラ・厚化粧マッチ(敗者マスク剥ぎor厚化粧剥ぎルール)を行うカ・ケディータ、メインで同団体のシングル王座の防衛戦を行う、王者・Sareeeと、挑戦者・神姫楽ミサの順に試合への思いを語ると、その直後に、8月23日の後楽園ホール大会で引退試合を行うことが決まっている中島が登壇。独白形式で会見を行い、約15分間にわたってカメラに向かって引退への思いの丈を述べた。
中島は新宿FACE大会では同団体の無法者集団ラスエゴに参加する6人に加わり、一夜限りの復帰を果たすため、懐かしのピンク色のラスエゴTシャツを着用しながら、対戦相手となる可能性を秘めた、6人の選手たちへの思いを打ち明けた。
まず、現在はスターダムに所属する朱里に対し中島は「今は関係を知らない人も多いと思うけど、私がJWP時代、ちょこちょこ対戦していた同世代として闘って来た相手であり、当時、(朱里は)格闘技もやりながらプロレスをやっていて、減量でシンドいところも見ているし、同じ時代を闘って来た思いもある。スターダムに所属してしまったので、もう対戦することもないだろうと、少し寂しく思っていたので、今回、引退ロードで最後の最後に対戦することができ、あの頃と違って、スターダムの朱里を体感できることを楽しみにしています」とコメント。
続いて、同期のDASH・チサコ、真白優希、山下りな、笹村あやめの順にそれぞれへの思いを語り、最後は盟友であり、“ベストフレンズ”としてこれまでチームを組んできた、アイスリボンの藤本つかさに向けた言葉を発した。
「つっかは私の引退ロードをきっかけに急きょ、復帰してくれて、ずっと引退ロードを隣に立っていてくれる人です。私はもうシングルマッチができません。そういう中でつっかがいてくれることで、引退ロードを安心してというか、走ってこれているので、私のプロレス人生というより、人生に欠かせないパートナーだと思っています。そんなつっかとも、ここが最後の対戦になると思うので、つっかとは組んでますけど、闘ってよしの相手だと思うので、最後のベストフレンズ対決になると思います」
ちなみに新宿FASE大会では、6人がチームを組み、試合当日にシングルマッチ、タッグマッチ、6人タッグマッチのメンバーを選出。試合当日までどんなマッチメイクになるか分からない形式で実施される。
“悪魔”の目にも涙
「誰が来ても特別な試合になるし、なんなら私が入ってなくても、手を出してやろうと思っているので、全員と闘いたいので、全員を殴るまで終わらない試合にしたいと思っています」と語った中島は、「最後まで自分らしくバイオレンスで闘いたいと思っています」と付け加えた。
なお、今回の中島のラスエゴ復帰は、かつてラスエゴでチームを組んでいたVENYが「最後にラスエゴで」と中島に提案で実現したもの。
これについて中島は、「まさかそんな提案をしてくれると思っていなかったので、どこかで私への愛を持っているんだなと思って嬉しかったです」と述べた。
思えば4月21日、後楽園ホール大会での試合直後に、中島は8月の引退を宣言したが、6月ももうすぐ中盤に入ることを考えると、ここまでで引退ロードの前半戦が終わった雰囲気になる。
改めて前半戦を振り返った中島は、「実感が湧いていないのが本当のところで、最後の対戦やタッグをいろんなところでやってきているんですけど、全然最後感がないというか。いつも通りに尖っているし、バチバチやれているので、最後っていう感じもないですけど、最近、引退興行のチケットが発売になって、そこでやっと実感が湧き始めたというか。最後の引退興行が終わったら、もうこの人たちと会うこともないんだと思ったら、急に寂しくなって……」としんみりモードに。
「こうやってミリアとか南月(たいよう代表)さんとこうやって練習しているけど、それもなくなってとか……思ったら……」と話したところで、込み上げるものがあったのか、両目に光るものが。
しかしながら、さすがは“悪魔”と呼ばれる最恐女子プロレスラーだけに、「……と思ったんですけど、でもたぶん闘いになったら、私は相手をボコボコにすることしか考えられないというか……」と続け、「試合になったら、今後も泣くことはないと思います」と最終的には強気な言葉が口から飛び出した。
また、これまでは中島流の闘いのエグさに、対戦拒否や対戦を避けられる傾向があったが、最近は引退を宣言したことで、中島との対戦を希望する女子プロレスラーも出て来た。
これに中島は、「みんな最後だからって思いはあるんだと思う。私と闘いを続けたくないんだろうなと思う。最後に記念に殴られておこうじゃないけど、っていうのを感じるので、一生心に残る痛みを植え付けたいと思います。忘れられない敗北をみんなに与えていこうと思います」と話し、自身の引退ロードを華々しくかつ自身の色に染め抜くことを宣言すると、「18年やってワクワクできるって女子プロレスは最高」と語り、最後まで“悪魔”らしい冷酷な物言いで会見を締めた。